ビューティ賢者が
最新の業界ニュースを斬る
ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、今再び盛り上がりを見せる韓国の美容業界の話。
矢野貴久子「BeautyTech.jp」編集長 プロフィール
雑誌編集者を経て1999年からデジタルメディアに関わり2017年、アイスタイルで媒体開発に着手。18年2月に美容業界のイノベーションを扱うメディア「BeautyTech.jp」の編集長に就任
【賢者が選んだ注目ニュース】
2023〜24年にかけて、またKビューティの勢いが増している。韓国国内では、この状況を3度目の「Kビューティ全盛期」とする分析もある。
1度目は韓国でいうところのロードショップ(ブランドショップ)を中心に外国人観光客の集客に成功した00年代前半、2度目は韓流コンテンツとの相乗効果で中国市場拡大を推進した10年代初中盤、後半には米国などでKビューティ旋風も巻き起こった。そして3度目となる今回は、21年以降のR&Dやテクノロジーの発展、エンタメなど世界的なKカルチャーの波及効果も大きいが、2度目のKビューティブームから考えると、今回は、そもそも韓国の化粧品業界が持つエコシステムがうまくかみあった結果ではないかとも思われる。
この3度目のKビューティブームは、中国や米国のみならず、インドや東南アジアなど「次の化粧品大国」市場にも広がっている。それは数字としても表れており、韓国の化粧品の24年上半期輸出額は48億2000万ドル(約7374億6000万円)と半期では過去最高で、前年同期と比較して18.1%増加した。
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