PROFILE: 吉村志乃/レリアン ウィング高輪店 店長
「地球温暖化」ではなく「地球沸騰化」という言葉まで叫ばれるようになった昨今、ファッション業界は「終わらない長い夏」と「始まらない短い冬」へのこれまで以上の対応を迫られている。「WWDJAPAN」8月19日号では、主要21ブランドへのアンケートと取材を通じ、「長い夏、短い冬」の新しい売り方や商品作りを探った。3回目は接客力の高さで知られるレリアンで20年以上のキャリアを持つベテラン販売員の吉村志乃/レリアン ウィング高輪店店長に「長い夏の接客術」を聞いた。
(この記事は「WWDJAPAN」2024年8月19日号から抜粋・加筆しています。無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)
「終わらない夏」はない
WWD:8月の暑い日の最初のお声がけは?
吉村志乃(以下、吉村):「暑いですねー」です(笑)。今はまだセールも終わったばかりのタイミングなので、旅行や夏休みの予定など、どういったオケージョンやシーンのニーズがあるのかを聞き出したりしています。
WWD:店頭に秋物、あるいは冬物が並んでいても、昨年だと9月にも連日猛暑日(30度以上)があり、10月に入っても夏日(25度以上)が頻発するような状態だ。そういった場合の対応は?
吉村:暑い日が続いても、「終わらない夏はない」(笑)。ただ、たとえ暑い日でも、ニット製品をご提案するときには「寒くなるのが楽しみになりますよ」とお伝えします。重要なのはお客さまに、服を着用したときのドキドキやワクワクを感じさせられるか。あるいは「今だから店頭に色もサイズも豊富にあるので選べるんですよ」とお伝えするようにしています。今だから商品が一番充実しているんですよ、と。
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