平成レトロなコーディネートや部屋作りに欠かせないアイテムを販売するのが古着屋「ピンナップ(PIN NAP)」と古物店「メメント(MEMENTO)」だ。ここでは、「懐かしいけど新しい」平成のアイテムをラインアップする2店舗のセレクトの秘訣を紹介する。(この記事は「WWDJAPAN」2024年10月21日号からの抜粋です)
PIN NAP
Maina/「ピンナップ」ディレクター兼バイヤー(右)
原宿・神宮前の古着屋「ピンナップ」は、1990〜2000年代の古着を中心にそろえる。「ピンナップ」を率いるMainaディレクター兼バイヤーは今年33歳。00年代のカルチャーをリアルタイムで体験し、ギャル雑誌「エッグ(egg)」や「フルーツ(FRUiTS)」「ジッパー(Zipper)」を読みあさっていたという。「当時のファッションシーンや雑誌の切り抜きが頭の中に入っていて、買い付けの際にはレファレンスとして機能している。そこに今っぽいトレンドやエッセンスを加えている」と話す。過去に流行したトラックジャケットもタイトなものを仕入れ、韓国ギャルのような細身トップスと大きめのボトムスのシルエットに仕上げる。「モテ」や「着痩せ」などメディアの作る理想像に苦しんでいた過去、渡米して体形ではなくスタイルを認められたことから、「『ピンナップ』では体形関係なくギャルマインドになって、力強さや自信を持って帰れる場所にしたい」との思いを強めた。「ピンナップ」にとってのレトロとは、「新しい時代のオシャレやスタイルを楽しむための一つの教科書」と語った。
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