若者が「平成」に注ぐ熱視線
今、20代の若者の眼差しが、「平成」に注がれている。ローライズデニムをはいたり、ギャルの象徴だったルーズソックスを身につけたり、小学生時代に話題になった懐かしいモチーフのぬいぐるみを身につけたり。Y2Kという世界的なトレンドを追い風に、2000年代に日本で流行したスタイルやアイテムを取り入れている。昭和風の純喫茶や1960〜80年代のビンテージではない、平成のファッションを参照した “ニューレトロ”なスタイルが顕著になってきた。なぜ若者は平成の懐かしさの中に新しさを見いだすのか。どのように令和のスタイルへと昇華させるのか。その消費動向を探るため、トレンドを享受する当事者から、売り場、仕掛け人、識者に取材し、新しい形のレトロを多角的に検証した。(この特集は「WWDJAPAN」2024年10月21日号からの抜粋です)