ファッション
特集 25年展望&24年総決算 第18回 / 全18回

2024年のニュースを振り返る

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2024年12月30日&25年1月6日号からの抜粋です)

小田島:24年を振り返るにあたり、1年のニュースを総ざらいしました。改めて振り返ると、ファッションでは「最高益」のヘッドラインが多く驚きました。高島屋もH2Oリテイリングもゴールドウインもデサントも最高益だし、オンワードも営業利益が過去最高。都心の百貨店がインバウンド需要で過去最高売上高を更新しているのは把握していましたが、最高益の企業が多かった年でもありました。

牧田:コロナ禍に対応して行ったさまざまなコストカットや施策の成果が表れたのかもしれないですね。国内のビューティ企業は3月の「紅麹問題」が、盛り上がってきていたウェルネス分野・インナービューティ分野の発展に影を落としたのと、中国経済の失速でなかなか厳しい1年でした。それもあってか、トップの交代の発表も多い年でした。資生堂は魚谷雅彦代表執行役会長CEOの退任で、25年から藤谷憲太郎代表執行役社長CEO体制になりますし、カネボウも内山智子さんが社長に就きます。ポーラも小林琢磨オルビス社長が社長になります。若返りすることで、停滞している空気を変えていこうというムードを感じています。

インバウンド客の買い方が変わった

小田島:ファッションでは中国の影響を受ける国内企業がそれほどなく、むしろ引き続きインバウンド需要でわいた年でした。ただ、これも為替の変動に大きく左右されますし、いつまで続くのかな?感はあります。

牧田:そうですね。インバウンドについては、買い方の変化が顕著でした。かつてはバイヤーが大量にまとめ買いをしていましたが、今は個人の旅行客が指名買いをしたり、予約してカウンセリングを受けたりして、本当に欲しいと思ったものや日本人から人気の商品を購入するという感じになっています。売り場も予約制にしたり、整理券を発行したりして、国内の顧客にも高いクオリティーのサービス提供ができるように工夫を凝らしています。

小田島:ファッションでは、ジョン・ガリアーノ(JOHN GALLIANO)が「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」を円満に退社し、次はどのブランドに行くのか。マチュー・ブレイジー(Matthieu Blazy)による「シャネル(CHANEL)」のコレクションにも注目です。

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