バーバリー(BURBERRY)は3月12日付で、チーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)にリカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)が就任すると発表した。ラストになった2018-19年秋冬コレクションを発表したばかりのクリストファー・ベイリー(Christopher Bailey)の後任。リカルドは自身のインスタグラムで「バーバリーの新CCOに任命され、そしてマルコ・ゴベッティ(Marco Gobbetti)最高経営責任者(CEO)と再び一緒に仕事ができて光栄だ。バーバリーのヘリテージと世界的な魅力には多大な敬意を払っている。比類なきブランドで働けて嬉しい」とのコメントを発表した。
ゴベッティCEOとリカルドは、「ジバンシィ(GIVENCHY)」で、それぞれビジネスとクリエイションのトップを務めた。リカルドは2005年、「ジバンシィ」のオートクチュールとウィメンズ・プレタポルテのクリエイティブ・ディレクターに就任。08年にはメンズのクリエイティブ・ディレクターにも就任し、ゴステイストのラグジュアリー・ストリートで時代をけん引した。17年2月、「ジバンシィ」のトップを去り、後任にはクレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)が就任。リカルドは「ナイキ」とのコラボレーションを続ける傍ら、ドナテラ・ヴェルサーチ率いる「ヴェルサーチ(VERSACE)」のトップに就くのでは、などとウワサされていた。
ゴベッティCEOは、04年にジバンシィのトップに就任。リカルドを迎え入れた後の08年には同じくLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン傘下の「セリーヌ(CELINE)」のCEOに就任し、フィービー・ファイロ(Phoebe Philo)前クリエイティブ・ディレクターとともに、「セリーヌ」のイメージを刷新し、毎年2ケタ成長を続ける黄金期に導いた。17年7月、バーバリーのCEOに就任すると、ベイリー前「バーバリー」CCOからビジネス面を継承。18年は店舗への投資額を増やしてオムニチャネル計画を推進する一方で、2月のコレクションからSEE NOW, BUY NOW(見て、すぐ買う)形式のショーを改め、一部カプセル・コレクションは発表してすぐに発売する一方で、大半は18-19年秋冬と位置付けるなどベイリー時代の改革の軌道修正も始めている。
「バーバリー」のトップについては、リカルド同様、ゴベッティCEOと一緒に働いてた経験を持つフィービー・ファイロ「セリーヌ」前クリエイティブ・ディレクターや、メゾン同様イギリス出身のキム・ジョーンズ(Kim Jones)前「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」アーティスティック・ディレクターの就任がウワサされていた。