新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界中で不透明な状況が続いている。そんなときに、ファッションは何ができるのか。生産者から販売員まで業界全体が不安を抱えている状況に、ファッションデザイナーたちは何を思うのか。日々変化する状況に対応しながら、それでもファッションの力を信じ続けるデザイナーたちの声を連載で紹介する。今回は、サッカーチームのクリエイティブ・ディレクターや多摩美術大学では客員教授を務めるなど、多岐にわたって活動する「ホワイトマウンテニアリング」の相澤陽介デザイナーが、ファッションに対して貫く信念を語る。
WHITE MOUNTAINEERING
相澤陽介デザイナー
Q.今、デザイナーができることは?
A.シンプルに、ファッションは心を豊かにするものだという思いでデザイナーを続けてきた。今は、その気持ちをしっかり持ち続けることが重要だ。通常通りに戻るのであれば、引き続きショー形式での発表を考えている。しかしこの状態が続くようであればよりパーソナルな洋服が求められるようになるはずなので、それに対応できるように納期やデザインなど全ての面で変化が出るはずだ。
【個人での動き】
相澤陽介氏はサッカー・J1リーグの北海道コンサドーレ札幌のクリエイティブ・ディクターを2019年2月から務め、ポスターやグッズのデザインを手掛けている。しかし新型コロナウイルス感染拡大の影響でJリーグの試合の延期が続いていることを受け、今年度のクリエイティブ・ディレクターのギャランティーをチームの運営会社に全額返納した。