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「オゾック」終了が意味するもの

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 8月5日にワールドが発表した構造改革は、改めて大手アパレルが置かれた厳しさを印象づけた。「ハッシュアッシュ・サンカンシオン」「アクアガール」「オゾック」「アナトリエ」を終了するなど、店舗全体の約15%にあたる358店舗を閉める。あわせて希望退職者200人を募集する。(この記事はWWDジャパン2020年8月17日号からの抜粋です)

 ワールドは5年前にも13ブランドの廃止を含め約500店舗閉鎖という荒療治を行った。その後、収益は回復して2019年3月期まで4期連続の営業増益を達成。他社よりも早く不採算事業の整理を終わらせ、デジタルやリユース、サブスクリプションなど新規事業への投資を強めていたところだった。

 だがコロナで暗転する。4〜5月の緊急事態宣言によって店舗休業を余儀なくされ、宣言解除後のリアル店舗の既存店売上高も前年の同じ月に比べて6月が14.1%減、7月が26.1%減だった。秋以降も楽観的な見通しは持てない。同社の広報担当者は「3年くらいかけて不採算・低収益事業の入れ替えを進める予定だったが、今一気にやらなければ手遅れになる」と説明する。

 コロナは既存アパレルの再編を強力に促す。オンワードホールディングスは20年2月期から21年2月期にかけて全体のほぼ半分に相当する約1400店舗の閉鎖を決めた。三陽商会は21年2月期に最大150店舗の撤退と、銀座の旗艦店ビルの売却を発表した。TSIホールディングスはかつての看板ブランド「ナチュラルビューティ」をやめる。1990年代まで売上高日本一だったレナウンは5月に民事再生法の適用を申請したが、会社を丸ごと引き受けるスポンサーは現れそうになく、ブランド事業が切り売りされる見通しだ。

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