エストネーション(ESTNATION)のウィメンズ2021-22年秋冬は、“ニュークローゼット”をテーマに、ジャケットやシャツ、ニットなどの定番アイテムのアップデートを提案する。機能性素材のスポーティーなアイテムがワードローブに入って来たように、エストネーションの顧客層である公の場に出ることの多い女性たちの軸となるアイテムが変化している。藤井かんなウィメンズ・ディレクターは「時代対応した“ニューベーシック”を改めて考えた」という。
21年春夏はブラウスやカットソー、ニットカーディガンなどのトップスが売れた。加えて、藤井ディレクターは、「トレンチコートやジャケットなども想定以上に消化率が良かった」と話す。「クローゼットにあった定番アイテムを、今の気分に合わせた素材やデザインで買い換えるお客さまが多い。春夏でクローゼットの見直しが進んだからこそ、秋冬はファッションの高揚感を楽しめるようなスタイリングを提案したい」。
MDは「適時・適品・適量」を念頭に置き、仕入れはコロナ禍以前の7割程度に抑え、気候の変化に対応することを重視した。強化アイテムはニット。編み立て方や素材の組み合わせで薄手から厚手まで、バリエーション豊かにそろえる。アウターは昨年も好調だったケープや、ジレなどを強化する。
トレンド要素として、ミニマルなIラインのシルエットとボリュームのあるAラインのスカートなどをそろえる。カラーは春夏から引き続きネオンカラーを取り入れる。オプティカルプリントやアート性の強いフラワープリントなど、1960年代や90年代のテイストを取り入れたアイテムも打ち出す。「これらを定番アイテムと組み合わせ、大人が楽しめるワードローブを提案することがエストネーションの役割だ」と藤井ディレクター。
注目ブランドは、デザインチームで再始動した「ソニアリキエル(SONIA RYKIEL)」と、60年代ムードの「クレージュ(COURREGES)」。新規導入ブランドはとしては、長く着られるアイテムを切り口に「CFCL」「シーオール(SEE ALL)」「リヴィントーン(LIVINGTONE)」「ミオズモーキ(MIOSMOKEY)」「スロー(THROW)」など国内ブランドを充実させた。