ファッション

リシュモンが世界最古の高級レザーグッズメゾン「デルヴォー」を買収

 「カルティエ(CARTIER)」や「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)」を擁するコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)は、香港の投資会社ファースト ヘリテージ ブランズ(FIRST HERITAGE BRANDS)からベルギーの高級レザーグッズメゾン「デルヴォー(DELVAUX)」の全株式を取得し、完全子会社化した。契約条件は非公表。

 1829年創業の「デルヴォー」は、世界最古の高級レザーグッズブランドとして知られ、1883年にベルギー王室御用達ブラントとしても認められている。ファースト ヘリテージ ブランズは2011年に「デルヴォー」の過半数株式を取得。業界関係者によると、売上高が1800万ユーロ(約23億7000万円)から1億2000万ユーロ(約158億4000万円)まで伸びたという。20年には米国と欧州向けのECを開始。中国ではJDドットコムと協業してオンラインでの販売を行っている。

 リシュモンは同グループの国際的な認知度とデジタルの知見を生かして「デルヴォー」のオムニチャネル戦略や顧客のエンゲージメントを強化することを目指す。リシュモンのフィリップ・フォルトゥナート(Philippe Fortunato)=ファッション&アクセサリー メゾン最高経営責任者(CEO)は、「過去10年にわたって生み出された豊富なアーカイブは、会社を長期的に成長させるための強固な基盤となり、レザーグッズ分野の頂点におけるリシュモンの存在感を強めてくれるだろう」とコメントしている。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

アパレル業界“裏方”の進化に迫る 「OEM・ODM特集」

アパレルは、彼らをなくして語れないー。そう言い切れるほど、企画・生産において重要な働きをするのがOEM(相手先ブランドの生産)とODM(相手先ブランドの企画・生産)の事業者たちです。繊維商社が巨大プレーヤーとして君臨しながら、中小の専門企業も独自の存在価値を発揮し、生き残っています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。