イトーヨーカ堂は28日、同社初の衣料品回収キャンペーンを10月1日から実施すると発表した。全国のイトーヨーカドー108店舗で顧客から着古した衣料品を集める。再生ポリエステル素材「レニュー(RENU)」を展開する伊藤忠商事と協業して、新しい衣料品などに循環させる。
10月1日から24日まで衣料品回収キャンペーン「アイリサイクル」を実施する。回収の対象は婦人服、紳士服、子供服など。肌着、靴下、パジャマ、レザーウエア、ダウンウエアは対象外とする。回収した衣料品1点につき10%オフのクーポン券を渡す。
衣料品は分別され、ポリエステル100%の衣料品はリサイクル工場に送られる。ポリエステルのペレット(粒状)に加工されたのち、再生糸として衣料品に使われる。綿などポリエステル以外の衣料品は、クッション材やウエスに加工して再利用する。
24日間の期間中で、3万7000〜4万枚の回収を目指す。店頭での反応を見て、今後の取り組み拡大を決める。
同社は衣料品の回収こそ初めてだが、ペッドボトルの回収では長年の実績がある。セブンイレブンなどグループ会社各店に1001台のペッドボトル回収装置を設置しており、2020年度には3億3000万本、8700t分を回収した。これらのペットボトルは、プライベートブランド「セブンプレミアム」の飲料のペッドボトルや機能性肌着の原料になっている。また20年3月からは羽毛ぶとんやダウンジャケットの回収とリサイクルをグリーンダウンプロジェクトと、21年3月からは傘の回収とリサイクルを日本環境設計とそれぞれ協業して行っている。