バーバリー(BURBERRY)は、新たな最高経営責任者(CEO)として、「ヴェルサーチェ(VERSACE)」を運営するジャンニ・ヴェルサーチェ(GIANNI VERSACE)のジョナサン・アクロイド(Jonathan Akeroyd)CEOを任命した。2022年4月1日付で就任する。同氏は21年12月末でバーバリーを離れるマルコ・ゴベッティ(Marco Gobbetti)CEOの後任となる。今回の人事に伴い、ジャンニ・ヴェルサーチェでは新たなCEOの選定をこれから行うという。
アクロイド新CEOは、英老舗百貨店ハロッズ(HARRODS)でファッション部門の要職を経験した後、04年から16年までアレキサンダー・マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)のCEOを務めた。16年5月にジャンニ・ヴェルサーチェのCEOに就任し、現在に至る。同氏は、「以前から『バーバリー』の豊かなヘリテージに深い愛情を感じていた。才能あふれるチームと共に、同ブランドのさらなる成長に向けて尽力できることを楽しみにしている」と語った。
ジェラルド・マーフィー(Gerard Murphy)=バーバリー会長は、「ジョナサンは経験豊富なリーダーであり、グローバルなラグジュアリーブランドの収益性を高めてさらに成長させる手腕に長けている。彼は当社と価値観が一致しており、英国のクリエイティビティー豊かなブランドである『バーバリー』をさらに進化させてくれるだろう」と述べた。なお、ゴベッティCEOの退任からアクロイド新CEOが就任するまでの期間、バーバリーの経営会議の議長はマーフィー会長が務めるという。
バーバリーを4年以上にわたって率いてきたゴベッティCEOは、1993年から2004年までモスキーノ(MOSCHINO)のCEOを、その後はジバンシィ(GIVENCHY)の会長兼CEOを務めた。08年から16年までセリーヌ(CELINE)の会長兼CEOとして指揮を執った後、17年7月から現職。業績が芳しくなかった「バーバリー」を成功に導いた立役者であり、その経営手腕は高く評価されている。21年6月に、バーバリーを離れてサルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO)のCEO兼ジェネラル・ディレクターに就任することを発表した。