中国の調査会社、艾媒諮詢(iiMedia Research)によると、中国の化粧品市場は今年4781億元(約8兆5110億円)規模に達するという。市場拡大の中で参入企業も増えており、新しい売り場やプロモーションが登場する中、美容ブランドの戦いも少しずつ変化している。その一端が垣間見れるのが、年間最大の商戦である独身の日セール(W11)だ。
今年の独身の日商戦は“静かなセール”と言われた。例年であればセールを盛り上げるさまざまな仕掛けが行われ、終了後には売り上げ速報が大々的に報じられてきた。しかし今年は商戦前に、中国当局が「理性的な消費をするように」と通達。お祭り騒ぎを“自粛”するムードが漂った。
中国への越境ECの支援やマーケティング事業を行うトレンドエクスプレスの濱野智成代表は、「独身の日のセール期間(10月20日~11月19日)、ウェイボー(Weibo)における投稿件数は前年比で半分以下に減少した。中国当局から通達が出たことで、プラットフォームもユーザーも例年のように消費を煽るキャンペーン投稿などを行わず、控えめな対応に終始した結果だ」と振り返る。
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