「ランバン(LANVIN)」や「セルジオ ロッシ(SERGIO ROSSI)」などを擁するランバングループ(LANVIN GROUP)は、特別買収目的会社(Special Purpose Acquisition Corporation、SPAC)のプリマベーラ キャピタル アクイジション コープ(PRIMAVERA CAPITAL ACQUISITION CORP.以下、プリマベーラ)と合併し、ニューヨーク証券取引所に上場する。ティッカーシンボルは“LANV”となる。
SPACとは、特定の事業を持たず、未公開会社の買収を目的に設立する上場会社のことで、日本では認められていないが米国では注目されている上場手法。今回のケースでは、上場済みのプリマベーラがランバン グループを買収することで、事実上、ランバン グループが上場したことと同義になる。
ランバン グループによると、両社の合併によって「企業価値は15億ドル(約1785億円)、株式価値は最大19億ドル(約2261億円)」になるという。合併後の会社は、ランバン グループの株主から約65%の株式を取得することになり、ランバン グループは最大で5億4400万ドル(約647億3600万円)の売却益を手にする。この資金は「ラグジュアリーファッションのエコシステムを完成させるため、将来的に実施するかもしれない企業買収」のために使用する予定だという。
中国のフォースン ファッション グループ(FOSUN FASHION GROUP)が2021年10月にランバン グループに社名変更。ランバン グループは伊藤忠商事と中国のシューズメーカー、ステラ インターナショナル(STELLA INTERNATIONAL)などと戦略的な提携関係を締結し、1億5000万ドル(約178億5000万円)の資金を調達している。