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「イケア」渋谷店が改装でより買い物しやすい環境に 店長に聞く、都心店および日本のビジネス

 スウェーデン発インテリアブランド「イケア(IKEA)」の東京・渋谷店が4月25日、一部改装オープンした。同ブランドは2020年、渋谷にB to Bサービス店舗「イケア フォー ビジネス(IKEA FOR BUSINESS以下、IFB)」を渋谷に開設。この度、渋谷店の5階にそれを統合することにより、ビジネスおよび個人向けのシームレスなカスタマイズサービスを強化する。

 改装のポイントは、5階、6階、2階だ。5階に「IFB」および、個人向けのカスタマイズパーツをそろえたコーナーを設置。これは、オフィスと家庭における需要両方に対応する場所だ。プロのアドバイザーによるプラニングやコンサルティングを提供するとともに、セミナーなども開催。オフィスや自宅のカスタマイズ需要に応える。6階は、リビングルーム、ベッドルーム、収納家具をまとめて展示。都市部で暮らす人々のニーズに合うように、一人暮らし、二人暮らしなどの消費者への提案をする。また、カーテン、ラグ、クッションなどを同じフロアで展示することで、より、コーディネート&イメージしやすい売り場にした。若い消費者層にアピールするフォトボックスが設置されており、新たな背景の前で撮影できるようになっている。2階は、ホームデコレーションとサーキュラーショップ中心の売り場へ改装。日々の生活を彩る商品を集める。アーティフィシャルな植栽はじめ、さまざまな日々の生活を彩るアイテムをそろえると同時に、サーキュラーショップでは、展示品などの商品を割引価格で販売する。

都心店の客層や人気商材は?

 イケアの都心店を統括する青木エリナ=IKEA渋谷・原宿・新宿マーケットマネジャーに、グローバルで先頭を切った日本の都心店について話を聞いた。渋谷店の一部階層に関して、青木マネジャーは、「個人および法人に対するシームレスなサービスの提供を目指す」と話す。改装した渋谷店5階には、キッチンやワードローブの扉や取ってなどのサンプルをそろえ、さまざまな需要に応える。

 5階に設置されたルームセットB to Bは不動産屋をイメージしたルームセットだ。青木マネジャーは、「オフィスや家庭の垣根がなくなっているので、ダイニングテーブルをはじめ、さまざまな商材を紹介したい」と言う。アドバイスカウンターを設置し、気軽にB to B 、B to Cの要望に応えられるようになっている。都心店における顧客の違いについて聞くと、「新宿店は、一人、または二人暮らし、子ども連れの家族が多い。原宿店は、若い一人暮らしや、両親と同居している消費者が多い。渋谷店は、一人、二人暮らしに加え、法人の需要が多い」と言う。

 売れ筋商品は、「ワゴンや、『イケア』のマスコット的なサメのぬいぐるみやロゴ入りのトートが好調だ。また、韓流インテリアの人気の高まりにより、それにマッチするベッドサイドテーブルも好調だ」という。

今後の都心店などにおける戦略は

 「イケア」といえば、郊外に自家用車で行くイメージが強い。それを覆したのが日本の都市型店舗だ。青木マネジャーは、「都市型店舗は、グローバルでも新しい取り組み。都市型店舗により、郊外に行けない顧客との接点を持つと同時にブランド認知度と情報発信につながっている。これは、オムニチャネルの取り組みの一環。さまざまな消費者にとって利便性の高い消費チャネルを提供することが目的だ」と話す。東京では、原宿、渋谷、新宿と都心に続々と店舗出店をしてきた。一方で、「都心に『イケア』があることを知られていない。それを、訴求するのが重要」と青木マネジャー。

 都心店ができたことによる郊外店の影響については、「仕事帰りは都心の店舗で、週末は家族で郊外店へ」という相乗効果が生まれているようだ。都市型店舗では、レストランをはじめとするフードビジネスを強化している点については、「家具は、常に買うものではないが、フードは日常購入するもの。ブランドのエントリーポイントになっている。また、プラントベース(植物由来の素材使用)の食品開発など、サステナビリティにもこだわっているので、都新型店舗では、その場所に合うフードサービスを提供している」と言う。「イケア」のプラントボールなどは、まるで、ミートボールのようで、味、食感、満足度全てにおいて遜色はない。「イケア」全体における食品の割合は1割以上。日本の都市型店舗では、原宿店では、軽食とカフェ、渋谷店ではレストランと軽食、新宿店では、テイクアウト中心と、各店の客層に合わせたサービスを提供している。「イケア」では、郊外店、都市型店、自社ECとオムニチャンネルを整備することで、あらゆる消費者とつながることを目指している。

ゴールデンウイークの楽しみ方

 4月25日〜5月8日のGW中に渋谷店をはじめ、各店舗でお楽しみイベントを開催。渋谷店では、改装エリアを回って文字を集める「ワードハント」を行い、文字を集めたら、期間中、毎日先着50人にミルクチョコレートをプレゼントする。また、5階のセミナールームで、予約制のセミナーを行う。また、4月29~5月1日には、1階センター街出入り口でガレージセールを開催。オフィスチェアやダイニングチェアなどを最大70%オフで販売。(なくなり次第終了。持ち帰りのみ)

 新宿店では、お買い得製品が期間中に日替わりで登場するほか、スウェーデン大使館商務部が手がける食品や飲料を販売。5月1〜5日には、1階に1000円のカプセルマシーンを設置する。賞品は、人気のフリーザーパックセットや快適寝具セット、1万円のギフトカードなど。また、全てのカプセルには2000円以上の買い物で使える500円券が入っている。

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