「ジバンシイ(GIVENCHY)」は6月13日、オンラインゲーミングプラットフォーム「ロブロックス(ROBLOX)」にバーチャル空間「ジバンシイ ビューティ ハウス(GIVENCHY BEAUTY HOUSE)」をローンチする。「ロブロックス」にビューティブランドが登場するのは初めて。
「ジバンシイ ビューティ ハウス」は創業者のユベール・ド・ジバンシイ(Hubert de Givenchy)の邸宅をイメージした城をはじめ、電車の駅やプールなどを設ける。ユーザーはアバターにメイクアップを施したり、バーチャルアクセサリーをつけたり、メイクアップコンテストにエントリーできたりする。香水“イレジスティブル”をテーマにしたダンスフロアではアバターを用いてダンスを楽しめ、1分おきにフェイスパウダー“プリズム・リーブル”を模したカラフルなパウダーがダンスフロアに舞う。香水“ランテルディ”をイメージした駅では、アバターがリップスティック“ルージュ・ジバンシイ”のバッグを当てることができる。空間全体に5つのバーチャルアイテムを当てることが可能だ。
ロマン・スピッツァー(Romain Spitzer)=ジバンシイ パルファム(GIVENCHY PARFUMS)最高経営責任者は今回のローンチについて「新たなユニバース、デジタルゲーミング、ソーシャルプラットフォームを模索する戦略の一環だ」と話す。「大胆さを体現するブランドとして、ビューティ業界初の試みにチャレンジすることは大事なこと。未来の消費者にアプローチするためだ」。
またアバターに施したメイクアップは、いずれ店頭でフェイスチャートに起こして、用いた製品を購入できるようになるという。「バーチャル、リアルの世界をシームレスにつなげる。両方の世界が共存するエコシステムを構想している」。そのほか例えばクリスマスの期間中は空間をホリデー仕様にしたり、リアルな世界と連動させる。「コミュニケーションプラットフォームとしても活用できる。例えば新製品のお披露めのために使うことができるだろう」。
今回スウェーデンのスタジオ、ザ ギャング(THE GANG)と「ロブロックス」の空間を開発した。「ジバンシイ」は業界の中でもメタバースにいち早く参入し、2020年にはゲーム「あつまれ どうぶつの森」でバーチャルメイクアップを、昨年はビューティブランドとして初めてNFTを発表した。
「ロブロックス」はアバターなどを用いてバーチャルな空間を作り、楽しめるようになっている。現在デイリーアクティブユーザー5000万人を抱え、52%が13歳以上、中でも最も成長しているのが17〜24歳だ。