ファッション

「ザラ」姉妹ブランドの「ベルシュカ」など、中国市場から完全撤退へ 実店舗に続いてECも閉店

 「ザラ(ZARA)」の親会社であるインディテックス(INDITEX)が、傘下ブランドの「ベルシュカ(BERSHKA)」「プル&ベアー(PULL & BEAR)」「ストラディバリウス(STRADIVARIUS)」の中国市場向けの公式オンラインストアと、アリババ(ALIBABA)が運営する中国大手EC「Tモール(天猫国際、TMALL)」上のストアを7月31日に閉じることが明らかになった。同社は2021年1月、中国におけるこれら3ブランドの実店舗の閉店を発表しているため、中国市場からの完全撤退となる。各オンラインストアに掲載されている告知によれば、カスタマーサービスは8月31日まで行うという。

 米「WWD」は本件についてインディテックスに問い合わせたが、期限内での回答は得られなかった。なお、中国の「ザラ」「オイショ(OYSHO)」「マッシモ ドゥッティ(MASSIMO DUTTI)」「ザラ ホーム(ZARA HOME)」は引き続き営業を続ける。

 近年、「ピースバード(PEACEBIRD)」や「アーバン レヴィヴォ(URBAN REVIVO)」といった中国ブランドの台頭により、中国のファストファッション市場の競争は激化している。「ベルシュカ」「プル&べアー」「ストラディヴァリウス」も競合と同じような商品を提案しているが、ファッションと価格に敏感な若年層からの支持を得られなかったようだ。

 インディテックスは小規模店舗を閉鎖し大型旗艦店に注力する計画を20年6月に発表しており、22年末までに最大1200店を閉じる予定。その戦略に沿って、中国では最近、広さ3000平方メートル規模の「ザラ」の店舗を2店オープンしている。

 なお、インディテックスは7月18日に、「ベルシュカ」の東京・渋谷の店舗も閉店すると発表している。これで日本国内の同ブランドの実店舗は0になる。「ベルシュカ」は今後はECを通し日本での販売を続けるという。

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