コペンハーゲン発の「ガニー(GANNI)」は、2023年までにバージンレザーの使用を廃止する。11月4日にポルトガル・リスボンで開催されたウェブサミット内で宣言した。キノコの菌糸体から作られたレザー代替素材「マイロ(MYLO)」を開発した米企業ボルトスレッズ(BOLT THREADS)とのパートナーシップの下、「マイロ」を使用した商品開発に力を入れる。
「ガニー」は昨年、アパレルにおけるレザーの使用を撤廃。今年に入り、初めて「マイロ」を採用した限定のレザーグッズコレクションを発表した。創業者のニコライ・レフストラップ(Nicolaj Reffstrup)は、「当社の調べでは、レザーグッズは私たちの売上の9%しか占めていないにもかかわらず、二酸化炭素の主な排出源になっている。27年までに温室効果ガスの50%削減を目指す以上、この決断に迷いはない」と話した。
ボルトスレッズは、「ガニー」のバックアップを受けて、他企業にも「マイロ」への優先的アクセス権を提供する「グリーナー・パスチャーズ・プレッジ(Greener Pastures Pledge)」への参加を呼びかける。
ダン・ウィドマイヤー(Dan Widmaier)=ボルトスレッズ共同創業者兼最高経営責任者は、「この誓約は、高品質なアニマルフリーの選択肢で変化を起こそうとするブランドへのインセンティブである。ブランドがサプライチェーンを変更することは非常に難しい。環境への影響を最小限に抑えるために、あえてそこに挑戦するブランドの努力に報いたい」と話した。
「ステラ マッカートニー(STELLA MCCARTNEY)」や「ルルレモン(LULULEMON)」なども「マイロ」を使った商品を販売している。