ラフ・シモンズ(Raf Simons)は、1995年にメンズブランドとして立ち上げた「ラフ・シモンズ」の終了をインスタグラム上で発表した。ラストコレクションは、10月にロンドンで発表した2023年春夏コレクションになる。
シモンズは、「23年春夏コレクションは、『ラフ・シモンズ』の27年にわたる素晴らしい旅の締めくくりであり、最後のシーズンになる。私たちが成し遂げてきた全てをどんなに誇りに思っているか、分かち合う言葉は見当たらない。私のチーム、コラボレーター、プレスやバイヤー、友人、家族、そして熱心なファンや忠実なフォロワーからの信じられないほど多大なサポートに感謝している。私たちのビジョンを信じ、そして、私を信じてくれて、ありがとう」と、ブランドの公式アカウントに投稿した。
20年4月から「プラダ(PRADA)」の共同クリエイティブ・ディレクターも務めているシモンズは、これまで「ジル サンダー(JIL SANDER)」や「ディオール(DIOR)」のウィメンズ、「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」などでクリエイションのトップを務める傍ら、アントワープを拠点とする自身のブランドを成長させてきた。「アディダス(ADIDAS)」や「イーストパック(EASTPAK)」「フレッドペリー(FRED PERRY)」などとのコラボレーションでも知られる。11年には生産パートナーとの契約解消で一時はブランド存続を危ぶむ声があったものの、自社で生産からセールスまで全てを担う新体制でインディペンデントなブランドとして再始動し、パリやニューヨークでのコレクション発表を続けた。近年は、新たなカテゴリーにも積極的に取り組み、20-21年秋冬にはシューズの新ライン“ラフ・シモンズ (ランナー)(RAF SIMONS (RUNNER))”を、21年春夏にはウィメンズウエアをスタートしていた。
また、同ブランド初期の作品は、リセールサイトやオークションで、高値で取引されることも多い。20年には、ブランド設立25周年を記念して、親交の深い現代アーティストのスターリング・ルビー(Sterling Ruby)とのコラボをはじめ、歴代の代表的なデザインを約100点復刻し、販売したことも話題を集めた。