サザビーリーグ子会社のメゾン スペシャルは、2月に販売開始する新ウィメンズブランド「プランク プロジェクト(PRANK PROJECT)」の商品を公開した。“ミックスマッチ”をブランドコンセプトに、主に35〜45歳の女性に向けて尖った感覚のスタイリングを提案する。25〜35歳を主対象に成長してきたウィメンズ、メンズの「メゾン スペシャル(MAISON SPECIAL)」のEC主軸のブランド運営手法を横展開し、「初年度は売上高5億円、5年後に20〜30億円規模を目指す」(菅井隆行社長)。
ブランド立ち上げに合わせて、表参道駅からすぐの立地に2月4日に旗艦店となる青山店をオープンする。建物は3層だが、売り場自体は1〜2階の約230平方メートル。同時に、10月にオープンした「メゾン スペシャル」福岡店の2階に「プランク プロジェクト」をオープン。新宿地区の商業施設にも2月下旬に出店が決まっている。これら実店舗のオープンに先立ち、1月11日にECサイトで先行受注を開始。ECサイトは「メゾン スペシャル」とは別で設けた。
新ブランドの商品は、カラフルな色が中心の「メゾン スペシャル」に対しモノトーンやベージュを増やしてシックにしているが、攻めたディテールや遊び心は共通している。ビスチェやランジェリーといった女性的でドラマチックな要素を差している点も特徴だ。あえてカジュアルなアイテムと合わせ、“クチュール×ストリート”といったイメージでコーディネートする。立ち上げに合わせて、ブランドの挨拶代わりとなるようなオリジナルのモノグラム柄を生かしたデザインも豊富。モノグラムをラインストーンで描いたキャミソールドレスや編み柄に落とし込んだニットアップ、ブランド名に由来するPのマークのメタルボタンをつけたシャツなどがある。
価格は「メゾン スペシャル」の1.2〜1.3倍
イタリア製のシャンブレー生地を使ったテーラードジャケットが税込4万7300円、二重織りの地厚なコットンを使った変形トレンチコートが4万9500円、ボトムスは2万円台が中心と、「メゾン スペシャル」に対して1.2〜1.3倍の価格設定となっている。キュプラのプリントシャツやシルクのスカートなど、ツヤ感のある上質素材を取り入れているのも「メゾン スペシャル」とは異なるポイントだ。
買い付けブランドの比重を高めることで、提案の幅も広げる。全体の2割を買い付け商品とし、「クレージュ(COURREGES)」「コペルニ(COPERNI)」「Y/プロジェクト(Y/PROJECT)」「キムへキム(KIMHEKIM)」などの欧州で注目を集めている新進ブランドのウエア、雑貨を買い付けた。
今後、出店は「年間1店といったペースで進めるが、『メゾン スペシャル』の8店を超える規模は考えていない」。SNSを中心としたウェブ販促と限定した実店舗で世界観を伝え、顧客獲得をめざす。