米スポーツブランド「アンダーアーマー(UNDER ARMOUR)」を展開するドームは4月28日、東京・原宿の商業施設「ウィズ原宿」にスニーカーに特化した期間限定店「アンダーアーマー フットウエア パーク(UNDER ARMOUR FOOTWEAR PARK)」をオープンする。ウエアからスタートし、急成長を続けてきた同ブランドだが、米国NYでもシューズに特化した期間限定店をオープンするなど、世界でシューズ販売を強化している。ドームの北島義典・代表取締役CEOは、「今後の成長のためにフットウエアは重要なカテゴリーの一つで、日本は米国に比べてもウエアに偏っていた。この原宿店を拠点に、さまざまなイベントを仕掛けて、コミュニティーを醸成したい」という。4月6日には新しい会員プログラム「UA リワード(UA REWARDS)をスタートし、アプリも同プログラム用に刷新した。豊富なコンテンツを軸にロイヤリティの高い顧客の育成を強化する。同店舗は9月10日ごろまでを予定している。
原宿店では、初のカーボンプレート搭載の本格ランニングシューズ“UAフロー ベロシティ エリート(UA FLOW VELOCITI ELITE)”を筆頭に、初のバーサタイル(多目的)シューズでトレーニングとリカバリーの両方に使え、かかとも踏める“UAスリップ スピード(UA SLIP SPEED)”、NBAのスタープレイヤーの一人であるステフィン・カリー選手が監修するバスケットシューズ“カリー シリーズ(CURRY SERIES)”など最新モデルのシューズ50アイテムを展示する。今後は店舗を拠点にしたランイベントなども積極的に行う予定で、イベントやテーマに応じてシューズは入れ替えていく。
ドームは、伊藤忠商事が買収、昨年7月からは創業者で会長CEOだった安田秀一氏に代わって伊藤忠で執行役員ブランドマーケティング第一部門長だった北島義典氏がCEOに就任していた。これまで直営店は1500㎡のグローバル旗艦店の新宿店を筆頭に大型店舗が中心だったが、北島CEOは「ピーク時には全国に16店舗あった直営店(アウトレットを除く)も現在4店舗にまで減っていた。今後は80〜100坪クラスの中規模サイズの店舗を、年間数店舗のペースで大型モールに出店していく。ただ、あくまでビジネスの基盤は卸。直営店はブランドの世界観や考え方、認知度を高めるための拠点になる」という。
「アンダーアーマー」は足元の米国でも今年2月にはニューヨークに“スリップ スピード”専門の期間限定店をオープンするなど、全世界でシューズカテゴリを強化している。「ストイックで、黒と白のアイテムのイメージが強い『アンダーアーマー』だが、実は明るいカラフルな商品も多く、特にスニーカーはその傾向が強い。日本では40代の男性がメーンの顧客だが、女性やZ世代など、スポーツを愛する多彩な層に広げていきたい。来年の春夏物からはMDもより幅広く変えていく」という。