4月30日、東京ビッグサイト西ホールでGEISAI#22 & Classicが開催された。GEISAIは村上隆とカイカイキキが企画・キュレーションする入場無料の体験型イベントで、数々のアーティストが出展する。審査員たちが一つ一つのブースを周り、受賞アーティストを決定するほか、会場では開催記念NFTや限定トレーディングカードが配布されるなど、アーティストや“ムラカミファン”にとってはかなりホットなイベントだ。今回はGEISAI特別審査員として「アーティファクト(以下、RTFKT)」の共同創始者ブノワ・パゴット(Benoit Pagotto)、スティーブン・ヴァジリー(Steven Vasilev)、クリス・リー(Chris Lee)の3人が参加し、一層の注目を集めた。3人とも昔からの“ムラカミファン”で、これまでにも「RTFKT」と村上のコラボNFTやグッズを発表している。
「RTFKT」も同日、隣のスペースでスペシャルイベントを行った。こちらもGEISAI同様、事前登録不要・入場無料のイベントで、設営はパリコレ等のファッションショーを手掛けるプロダクション、ビュロー・べタック(BUREAU BETAK)が指揮を取った。
早速受付でパスとチケットを入手し会場に入ると、目の前に大型サイネージが現れる。人気プロジェクト「クローン X(CLONE X)」や新プロジェクト「アニマス(ANIMUS)」の制作過程、村上とのコラボNFTのイラスト画、フォージングNFT“RTFKT x Nike Air Force 1”などの紹介映像が放映された。
通路にはフューチャリスティックな光のランウェイを作り、その先にはNFTホルダーがフォージング(フィジカルアイテムに変換)することで入手できる限定フィジカルスニーカー“RTFKT x Nike Air Force 1”10種が並ぶ。現在オンライン上でフォージングイベントを実施している最中ということもあり、ホルダー達の期待を一層膨らませた。
さらに続くランウェイの先には、「クローン X」と「アニマス」のモーションキャプチャーを設置。来場者が近づいたり写真を撮ろうとすると、スクリーン上のアバターが反応する仕組みだ。
最終セクションにはNFTホルダー待望の“ミントマシーン”を設置。受付で得た“ミントトークン”チケットと引き換えに1人1回チャレンジできるガチャガチャのようなもので、本イベント限定のNFT“RTFKT × TAKASHI MURAKAMI × GEISAI EVENT”を入手できることから、閉場ぎりぎりまで人だかりができる大盛況となった。4種のNFTの中からランダムで当たる仕組みで、中でも「クローン X」ホルダー達に人気だったのは、自分が保有するクローンを“ムラカミ”仕様にできる“MURAKAMI PILL”。筆者はゴールドの“FROWER BLADE”が当たった。
NFTを作り、ホルダーだけのさまざまな体験を提供し、さらにフィジカルなアイテムを入手できるーー今回の会場構成は「RTFKT」がNFTブランドからファッションブランドへと成長してきた道のりを表現しているという。
出口付近では、来場者へのギフトとして、“スワッグトークン”チケットと引き換えで本イベント限定のTシャツとポスターを配布。来場者だけの特別な“フィジカル”体験を盛り込んだイベントの様子はTwitch「RTFKTstudio」アカウントで配信されており、共同創始者3人のインタビューも視聴できる。
息をつく間も無いまま、22時からは新宿歌舞伎ホールで、GEISAIの開催を祝して「RTFKT」と村上によるアフターパーティーを実施。1ホルダーにつき同行者1人のみが参加できる限定イベントだ。貸切にした中央エリアは「RTFKT」と村上のNFT「Murakami.Flowers」仕様にアップグレード。ファンたちとカジュアルな交流を楽しんだ。
前日の29日には、渋谷・T4 キッチンで「クローン X」ホルダー限定のミートアップを実施。ホルダー+1人のみが参加できる前夜祭で、「クローン X」ファンが制作したアイテムやアニメーションが展示される中、翌日に控えたGEISAIに向けてヒートアップ。
創始者のブノワとスティーブンの誕生日が近いことからサプライズでバースデーケーキを用意したものの、残念ながら創始者らは翌日の準備のため急遽欠席。会場にいたホルダー達がバースデーソングを歌う様子を撮影し、連日忙しく働く3人にエールを送った。