バーバリー(BURBERRY)の2023年3月通期決算は、売上高が前期比9.5%増の30億9400万ポンド(約5352億6200万円)、営業利益は同21.2%増6億3400万ポンド(約1096億8200万円)、純利益は同23.7%増の4億9000万ポンド(約847億7000万円)だった。
地域別の売上高では、アジア太平洋地域が好調だった。通期では既存店ベースで同2%増だったものの、中国市場が持ち直した1~3月期(第4四半期)は前年同期比19%増と伸長し、業績に貢献した。中国本土は「バーバリー」の店舗改装プログラムが他の地域よりも進んでおり、ビジネスの30%を占めている。
他方、苦戦しているのは南北アメリカ地域だ。1~3月期は同7%減、通期でも前期比3%減という結果だった。バーバリーはその要因について、ラグジュアリーアイテムをたまにしか購入しない、もしくは初めて購入する米国の消費者の財布のひもが固く、エントリーレベルのアイテムが苦戦していることを挙げた。特に若い顧客向けのスニーカー、帽子、ベルト、ジャージーの販売が「軟調」だという。しかし、レザーグッズやアウターウエアを購入する上顧客との関係は良好だと強調した。欧州・中東・インド・アフリカ地域は、欧州の観光客が増加したことを受けて同27%増だった。
同社は、中期的な目標として売上高40億ポンド(約6920億円)の達成と売上高に占める卸の割合を15%まで下げることを掲げている。また、同社は店舗改装プログラムを加速させるために、24年度に約1億2000万ポンド(約207億6000万円)を投じ、半数の店舗を改装することを計画している。