Z世代などの商品の購入動機として、自分が手に取りやすい価格であることも重要だ。社会性と事業性のバランスを取るのは難しいが、生産者や関連企業と直接つながり、実現する企業がある。(この特集は「WWDBEAUTY」2023年5月29日号からの抜粋です)
ビーバイ・イー(BXE)
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生産者・工場・メーカーがワンチームで生産
ブランド誕生から15年を迎えるオーガニック・ナチュラルコスメブランドの「凜恋」「ママバター」などを手掛ける「ビーバイ・イー(BBYE)」は、生産者、工場、メーカーがワンチームとなり、主力販路のドラッグストアで手頃で高品質な商品を提供し続けている。長年モノ作りを続けることで、近年は原料の提供を希望する農家や生産者が増加。一緒に行うことで開発費などが年々圧縮できている。また資材や包材をシンプルにし、広告費も必要最低限に抑えることで、手頃な価格の実現を可能とする。
価格は、「ママバター」はオーガニックの入門的位置づけのため、1000~2000円台前半を目安とする。代表アイテムの“フェイス&ボディクリーム”は1320円、ハンドクリームは968円だ。20~40代のスタッフをはじめ、それぞれの年代、ライフスタイル・ステージに合わせたリサーチを常日頃丁寧に行い、どの年齢層にも手に取りやすい価格を実現する。子どもにも使えるため、初めて触れるオーガニック商品として、UVケアアイテムやリップクリームなどが人気だ。親・子・孫と3世代での愛用者も多い。
ブランドの認知拡大のため、ブランドの開発者がインスタライブなどを行い、開発の細かいこだわりを紹介、質問にも対応してファン作りに取り組む。それにより、安心感や共感を育くんでいる。さらにブランドコミュニティーを作ることも意識する。影響力のある著名人からの発信もあるが、それらは施策ではなく自然発生したもの。環境や社会に配慮したオーガニック商品を使用することが社会貢献や未来の地球につながるという意識が芽生えている人も増えている。その中で今後も愚直にモノ作りを進め、ファーストオーガニックブランドとして揺るぎない地位を確立する。
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