ステラ・マッカートニーが5月に来日し、東京藝術大学での特別講義や下北沢でのパーティ、阪急うめだ本店にオープンしたショップ訪問など2日間を精力的に過ごして、旋風を巻き起こして去りました。
ステラは言うまでもなく、「ビートルズ」のポール・マッカートニーと、「ウィングス」のキーボードでありアクティビストであったリンダ・マッカートニーの娘です。生まれた瞬間から注目され、世界のポップカルチャーシーンのセンターに身を置く、“ナチュラル・ボーン・センター”の宿命を背負った女性と言えるでしょう。学生時代はポールの娘であることをひた隠しにしたと言うステラですが、セント・マーチン美術大学の卒業コレクションではポールが曲を提供したらしい(そしてモデルは“友人”のケイト モスやナオミ キャンベル)という逸話などからも、彼女が両親からの愛をおおらかに受け止め、その存在を素直に誇りに思ってきたことがわかります。ちなみに、「ステラ マッカートニー」のパリコレ会場にはポールが必ず姿を見せ、彼が着席するタイミングでショーがスタートしていました。
ステラは1997年、20代半ばにして「クロエ」のクリエイティブ・ディレクターに就任し、4年間務めた後、2001年に自身の名前を冠したブランド「ステラ マッカートニー」を現ケリング(当時はグッチ グループ)とのジョイントベンチャーで立ち上げました(現在はLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンと提携)。以降は、これまで欠かすことなく最新コレクションを発表し続けています。
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