トレンドはあえて“映えない”
2024年春夏メンズ・コレクションは、ファレル・ウィリアムスによる新生「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」メンズのショーが最大のニュースでした。コレクションについてはもちろん、会場演出やゲスト、前任のヴァージル・アブローの何を引き継ぎ、どう変わったのかをなど現地取材を通じてリポートします。
華やかなスタイルを披露した「ルイ・ヴィトン」に対し、ミラノやパリなどの主要都市は引き算のスタイルが主流でした。華美な装飾をそぎ落とし、品のいい素材や縫製にシルエットでアレンジを効かせたトレンドは。SNS“映え”を意識したスタイルとは対極をなす、あえて“映えない”スタイルです。それらをワーク、スーツ、フリュイド、ボタニカルという4つに分類し、控えめで、ロゴなどを主張しすぎない“クワイエット・ラグジュアリー”から一歩進んだトレンドを紹介します。さらに、イタリア・フィレンツェのメンズ見本市「ピッティ・イマージネ・ウオモ」が、“イタリアン・クラシコ”の合同展からいよいよ本格的に変わろうとしている動きについてもお届けします。(この特集は「WWDJAPAN」2023年7月10日号からの抜粋です)