「メゾン ミハラヤスヒロ(MAISON MIHARA YASUHIRO)」2024年春夏コレクションは、三原康裕デザイナーが10代の頃を思い返し、1980年代後半から90年代にかけての“ローファイ”な記憶を表現しているという。展示会の中で特に印象的だったのが2種類のバッグだ。
雑誌「フルーツ」「ストリート」の転写バッグ
一つ目は、日本を代表するストリートスナップ誌「フルーツ(FRUITS)」「ストリート(STREET)」と、転写プリントで一世風靡した日本ブランド「トーキングアバウト ジ アブストラクション(TALKING ABOUT THE ABSTRACTION)」とのトリプルコラボレーションバッグだ。雑誌を開くような二つ折り構造からリアルなプリントの数々まで、三原デザイナーの雑誌に対する敬意が感じられた。
1997年の「フルーツ」創刊号の表紙をそのまま転写プリントした“マガジン バッグ フルーツ”(4万2900円)を開いてみると、青木正一編集長が撮影したストリートスナップのページをそのまま転写している。バッグの端には、洋服のクレジットやファッションポイント、美容室までしっかり記載されていた。
創刊号を採用した理由についてプレス担当は、「この号は、当時20代だった三原デザイナーのインタビューが掲載されていた思い出深い創刊号だから」と述べた。
「ストリート」の“マガジン バッグ ストリート”(4万2900円)には、1995年1月発行号を転写。中を開くと、青木編集長がお気に入りのスナップページがプリントされていた。
両バッグ共にファスナーは上部に付いているため、ショルダーストラップで肩掛けした状態でも開閉しやすくなっていた。収納スペースは2箇所で、財布やハンカチ、スマートフォン、リップなどの必要最低限のアイテムが入りそうな容量。ちょっとした外出や、荷物をあまり持ち歩かない人にはちょうどいいサイズ感だ。
“恐竜バッグ”を肩に掛けてみた
注目バッグの二つ目は、恐竜をモチーフにした“ダイナソー”シリーズだ。カラーはブラックと新色のカーキの2色で、同じサイズでデザイン違いの “T-レックス バッグ”(6万9300円)と“トリケラトプス バッグ”(6万9300円)、大きなサイズの“T-レックス バッグ ビッグサイズ”(8万8000円)の3種を用意した。
同シリーズは、今季で4回目の登場となる。これまでと違うポイントは、使用していた素材をレザーからナイロンに変更したこと。重量も軽くなり、より持ち運びやすく進化している。
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身長153cmの記者が、“T-レックス バッグ”を実際に肩に掛けてみた。ショルダーストラップで長さを調節すれば、小柄な人でも持ちやすい。一番大きな“T-レックス バッグ ビッグサイズ”は、体から大きくはみ出るくらいのサイズで、街中でも注目を集めそう。
今回紹介した商品はすべて、24年1月頃の発売を予定している。