2024年春夏パリ・メンズ・ファッション・ウイークで最も注目を集めたのは、間違いなくファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)新メンズ・クリエイティブ・ディレクターによる「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のデビューコレクションだろう。パワフルで華やかなショーそのままに、“映える”スタイルも多かったが、ウエアそのものは上質でシンプル。バイヤーの人気が高かった「ディオール(DIOR)」「ロエベ(LOEWE)」「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」も、上質な素材使い。シンプルでありながらもシルエットのアレンジが効いていたり、ウィメンズの柔らかさを取り入れたりしたフリュイドアイテムが多かった。ここでは、有力小売店のバイヤーが注目するトレンドと、マストアイテムを紹介する。(この記事は「WWDJAPAN」2023年7月31日号からの抜粋です)
ブルーミングデールズ
ジャスティン・バーコウィッツ=メンズ・ファッション・ディレクター
トレンドを一言で表現すれば、肌見せ。ショートパンツはさらに短くなり、腕はノースリーブ、メッシュや透け感のあるシャツなど、とにかく肌を見せるが勝ちという雰囲気だ。それに加えて、メンズではこれまであまり見られなかったひらひらとした加工やきらきら輝く飾りが付いたアイテムが目立ち、総じてフリュイドでセンシュアルなコレクションが多かった。こうした先進的なコンセプトの大半はストリートウエア由来するものだが、来春にはより幅広い層に受け入れられるだろう。
個人的に好きだったのは、「ルイ・ヴィトン」「ドリス ヴァン ノッテン」「リック・オウエンス(RICK OWENS)」「ルメール(LEMAIRE)」「ウェールズ ボナー(WALES BONNER)」のコレクション。
マストアイテム
ファレルによる新生「ルイ・ヴィトン」のバッグは、すでにアイコンと言っていいだろう。レザー製のショッピングバッグは天才的だと思う。
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