ジュエリーブランド「サンメイア(SAN MARE)」の展示会が9月、都内で開催された。同ブランドは2015年、ロンハーマン(RON HERMAN)逗子のオープンをきっかけに誕生。シグニチャーの太陽や鳥がモチーフのジュエリーの他、新作のディズニーコレクションを発表した。
「サンメイア」の天満寛子デザイナーはもともと、ロンハーマンの顧客として来店していたという。別のブランドのデザインをしていたが、逗子店のオープンを機に、そのロケーションの海と太陽のエネルギーをジュエリーで表現したいと思い、同ブランドを立ち上げた。そして、40型以上のファーストコレクションを制作し、ロンハーマンへアプローチ。天満は、「顧客を大切にするロン ハーマンに置いてもらいたいと思った。いろいろなところから声がかかったが、ロン ハーマンとの絆を大切にしたかった」と語る。ロンハーマンで取り扱いが決定し、エクスクルーシブで販売されている。
作り手、顧客共に長年寄り添うジュエリーを提案
ロンハーマンが扱うジュエリーブランドは、「ホーセンブース(HOOSENBUHS)」や「スピネリ キルコリン(SPINELLI KILCOLIN)」「マリー エレーヌ ド タイヤック(MARIE HELENE DE TAILLAC)」「ミズキ(MIZUKI)」など約20ブランド。
毎シーズン、新ブランドを少しずつ投入しているが、いずれも長期にわたって取り扱っている。ロンハーマンの篠崎茜ウイメンズバイヤーは、「洋服はシーズンごとに変わるが、ジュエリーは別の時間軸で買い付けている。一生つけられて、ずっと大切にしたいと思われるジュエリーを選ぶ。『サンメイア』も、同様で一緒に歩んできたブランドの一つだ」と話す。各ブランドのコアなファンもいるが、ジュエリーのコーディネートを楽しむコーナーのファンが多い。異なるテイストのものをミックスする提案がロンハーマンらしさだという。「他にはない遊び心があるし、トランクショーなど1点モノを提供するイベントに力を入れている」と篠崎。このように、ロンハーマンでは、バイヤーとデザイナー、顧客との関係性を大切にしている。
天満は、「ロンハーマンはブランドの思いを顧客に伝えてくれる。だから、バイヤーと密にコミュニケーションを取るし、売り場には責任者もいて、ジュエリーを大切にケアしながら販売してくれる。それが、ロンハーマンだけで販売したいという強い思いにつながっている」と話す。彼女は、ロンハーマンにとって顧客であり、作り手の一人でもある。「自分がつけたいものをデザインする」という天満のジュエリーは、ロンハーマンの顧客のスタイルを体現するものだと言ってもいいだろう。