ファッション
特集 パタゴニアのビジネスに見る新しい資本主義 第4回 / 全9回

パタゴニアのサプライチェーンを変革する製品作り

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パタゴニア(PATAGONIA)ビジネスの核は製品にある。地球の限りある資源を使い、環境負荷を与えても新製品を作る理由は「環境を改善するためにサプライチェーン自体を変革すること」と「製品を通じて人々の行動変容を促すこと」にある。特にアパレル産業にインパクトを与えた・これから与えるであろう素材や加工を抜粋して紹介する。(この記事は「WWDJAPAN」2023年10月23日号からの抜粋です)

コットン

コットン生産・農法自体を変えた

1988年、店舗倉庫に保管されていたコットン製品から揮発した有害物質によってスタッフが体調を崩したことをきっかけに、自社とサプライチェーンの環境負荷の測定を始めた。92年に社内で環境アセスメントプログラムを開始し、94年に報告書を作成。同年オーガニックコットンへの切り替えを決意し、コットン製品の生産ができない2年間を経て96年に切り替えを完了。2018年からはリジェネラティブ・オーガニック(RO)を推進。同年インドの150件以上の農家と協働しRO認証コットンの試験プログラムの最初の収穫を行った。それ以来2000件以上の農家が参加するまでに成長。パタゴニアのキャンペーンをきっかけにROの認知度は高まっているものの、23年現在に至るまで全コットンのうちオーガニックコットンの割合は1%に満たない。

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