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特集 販売員特集2023 第2回 / 全31回

アパレル販売歴戦の猛者 10年目の境地 「ビーミング ライフストア バイ ビームス」SUDO

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PROFILE: SUDO/ 「ビーミング ライフストア バイ ビームス」 ららぽーとTOKYO-BAY店

SUDO/ 「ビーミング ライフストア バイ ビームス」 ららぽーとTOKYO-BAY店
PROFILE: 1993年2月20日生まれ、東京都出身。織田ファッション専門学校ファッションビジネス科を卒業後、セレクトショップの販売員に。2014年から「ビーミング ライフストア バイ ビームス」エクスピアリ店に転職。18年4月に現在のららぽーとTOKYO-BAY店に異動。23年9月に「スタッフ・オブ・ザ・イヤー2023」で準グランプリ。社内に20人ほどいる「オムニスタイルコンサルタント スリースター」の一人 PHOTO:HIRONORI SAKUNAGA

SUDOさんを一言で表すなら、「アパレル販売の歴戦の猛者」だ。服飾専門学校を卒業後、あるセレクトショップの販売員として就職。アパレル販売は全くの未経験だったものの「もともと服が大好きで、お客さまに買っていただいたときの興奮というか快感に超ハマっちゃって。それからは先輩が引くくらいに毎日つきまとって(笑)接客のコツややり方を聞きまくったり、声のかけ方や動きを研究していました」。わずか3カ月で個人売り上げ3位にまで上り詰めた。「当時も今も、数字にはけっこうこだわってきました。だから、もっと大きいところで挑戦したい」という気持ちから、「ビーミング ライフストア バイ ビームス(B:MING LIFE STORE by BEAMS以下、ビーミング)」のイクスピアリ店のオープニングスタッフに。「ビームスってこんなに売れるんだってびっくりしたことを覚えてます。やっぱりビッグネームは違うな、と」。(この記事は「WWDJAPAN」2023年11月6日号から抜粋・加筆しています)

幅広いターゲット&アイテムを扱う「ビーミング」でさらに売る

メンズからウイメンズ、子どもまでターゲットが広く、アイテムも服や雑貨まで幅広く扱う「ビーミング」に入ったSUDOさんは、まさに水を得た魚だった。イクスピアリ店で高い実績を叩き出すと、2018年には「ビーミング」1号店であり、旗艦店でもある今のららぽーとTOKYO-BAY店に異動した。SUDOさんの接客スタイルは、特に決まった型があるわけではない。「僕は身長が高いので、近づきすぎると圧迫感を与えてしまうので、適度な距離感を保つようにはしています。でも、気をつけていることと言ったら、そのくらい。『ビーミング』自体のターゲットが広いので、僕自身は男性も女性も、年齢もあまり気にしませんし、普通に『こんにちは。何をお探してすか?』って話しかけて、あとは話を聞きながら似合うアイテムをコーディネートして、試着していただく。そこまでです。買うか買わないかはお客さまの判断です」。

「息を吸うように接客する」、SUDOの融通無礙な接客術

だが、この1連の流れがあまりにも自然なのだ。SUDOさんの友人たちの間では、「服が欲しくない場合は、SUDOと一緒にショップに入ってはならない」という不文律がある。もし一緒にショッピングセンターに行こうものなら、SUDOさんはまるで息を吸うかのごとく服を見立て、しかもそれがまたよく似合ってしまうのだ。「店頭に立っていると、友だちが顔を見に来てくれるときがあるじゃないすか?そうするとつい服をコーディネートしてしまって。友だちからは『SUDO、今日は本当に服を買うつもりはないんだ。おい待て、やめろ。近づくなあー(悲鳴)』みたいな(笑)」。「常在戦場」ではないが、SUDOさんは息を吸うように接客をする。話しかけられたら最後なのだ。

初めての挫折をデジタルの徹底強化で乗り越え、準グランプリ

「ビーミング」でも「1位か常に上位」のSUDOさんだが、初めての挫折を味わったのが昨年の「スタッフ・オブ・ザ・イヤー」だった。僅差でファイナリストから漏れたのだ。「ただ、もう悔しくて。上には上がいるってことを思い知らされました」。敗退の原因は、いわゆるウェブ経由の販売額だった。

1年間、ウェブ接客を徹底的に強化した。1日も投稿を欠かさず、リアルと同じように投稿のやり方、服の見せ方、コミュニケーションの取り方も研究した。「改めてデジタルの力を使った販売員の可能性も感じました。もちろん対面と違って、誰に見られているかわからないという難しさはあるけど、桁違いに多くの人との接点を持てて、店頭にいるだけだとアプローチできない人を店頭に呼び込むきっかけにもなる。新しい地平を見せてもらえた」。今年の「スタッフ・オブ・ザ・イヤー」では準グランプリを見事に獲得した。「年齢的にはそろそろ、後進の育成に時間をもっと割き、広く自分の持つノウハウをしっかりと後輩に伝えていく立場です。それは十分にわかっています。分かっているけど、まだ現場で、最前線で、もっと結果を追求したいし、接客を通して服の面白さ、素晴らしさをお客さまに伝えたい。許されるなら『スタッフ・オブ・ザ・イヤー』にも、もう一度出て、今度こそグランプリを取りたい」。

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