コロナ禍でスーツ離れが進み、多くの男性の間でカジュアルな装いが日常的になった。自由度の高い装いへのシフトによりファッションに関心を持つ男性が増加。2020年に「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」と「ミキモト(MIKIMOTO)」がコラボレーションしたパールネックレスが登場し、あっという間に男性の間で市民権を得た。以前メンズジュエリーといえば、「クロムハーツ(CHROME HEARTS)」や「ゴローズ(GORO'S)」などのインパクトのあるものが主流だったが、20〜30代中心に日常的に楽しめるシンプルで着けやすいジュエリーの需要が高まっている。国内主要3社にメンズジュエリー市場の動向について聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2023年11月06日号からの抜粋です)
4°C HOMME+
「4℃オムプラス」 / エフ・ディ・シィ・プロダクツ
ファッションの主役から
コーディネートアイテムに
「4℃オムプラス(4°C HOMME+)」は2021年にD2Cブランドとして登場した。同ブランドを展開するエフ・ディ・シィ・プロダクツの望月慎哉「4℃オムプラス」ディレクターは、「メンズジュエリー市場は20年ごろから伸びはじめ、コロナ禍を経て、マスに広がっている」と話す。「4℃オムプラス」では、立ち上げから2年を経てシンプルながらもデザイン性のあるジュエリーが動いている。売れ筋は、コインネックレスやイヤカフ、ピアス。中には売り切れのモデルもあるそうだ。「トレンドが、ファッションの主役級のジュエリーからコーディネートアイテムへシフトしている。“派手になり過ぎない、さりげなさ”が求められている」。顧客は20代の男性が中心で、日常のファッションのアクセントとして購入していく。価格帯は1万〜2万円程度。
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