ファッション
特集 スノースポーツ市場 第7回 / 全7回

ファッション業界のスノーボーダー・スキーヤー6組に聞く、雪山の楽しみ方&お気に入りギア

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ファッション業界で、スキーやスノーボードに行ったという話を聞いたり、SNSでそうした投稿を見かけたりする機会が増えている。長らく雪山に通い続けている人ももちろんいるが、コロナ禍で時間ができ、生活が変わったことをきっかけにスノースポーツを再開し、見事ハマってしまったといった声をよく耳にする。ここでは、そんな業界のスノーラバー6組に、愛用のウエアやギア、雪山の楽しみ方などを聞いた。取材はまだまだ気温の高かった11月に都内で敢行。協力してくださった6組の皆さん、本当にありがとうございます!(この記事は「WWDJAPAN」2023年12月4日号からの抜粋で、無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)

鹿野巧真
スタイリスト

ヒップホップユニット、Creepy Nutsの専属も務める人気スタイリストの鹿野さんの実家は、山形の蔵王温泉スキー場そば。「小さい頃はスキーをしていて、スノーボードは高校から。アシスタント時代は忙しすぎて滑るのは年数回でしたが、独立後は11月から5月末の月山でのシーズンアウトまで滑っています」。一緒に滑るのは「ゲレンデで知り合った業界の先輩たち。@borderless_magazineのクルーでも行きます」。鹿野さんは神田のスノーボード店「MDS」のショップライダーも務めており、滑りの腕前は折り紙付き。「スタイリスト兼ライダーって、他にいなくて面白いかなと思って」。スノーヤーに人気のゲレンデ定額パス「アースホッパー」のウェブCMにも、実は昨年出演していた。

TODAY’S GEAR

ウエアーBURTON “ak”
ゴーグルーOAKLEY“LINE MINER”
ボードーBURTON“HOMETOWN HERO”
バインディングーBURTON“GENESIS”
ブーツーBURTON

MY STYLE

年間滑走日数ー50〜70日 / よく行くエリアーホームはシーズンパスも買う地元の山形・蔵王、その他全国各地 / 一緒に行く人ーメンズブランドデザイナー、アートディレクター、セレクトショップオーナーなど業界の先輩スノーボーダーたち

大田彩
三越伊勢丹
第2MDグループクロスMD営業部バイヤー

以前は伊勢丹新宿本店で、ファッションの自主編集売り場「リ・スタイル」のバイヤーを務めていた大田さん。買い付け出張も多く、なかなか滑りに行く機会がなかったが、異動が転機になった。「ファッションから現代アートなどを扱うエキシビジョンスペースの担当になり、出張は半年に1、2回に。時間ができたので、2015年にスノーボードを再開しました」。17年にはバックカントリーにも挑戦、以来ハマってしまい、「八甲田には毎シーズン月1ペースで通っており、実家よりもよく帰っています(笑)」。バイヤー目線のシャレたギアチョイスにも注目!札幌の老舗セレクト店「ガレージ69」に併設されている、スノーボードなども扱う「アコースティックロック」などの店で、「かわいいものを見つけると買っちゃう!」。同店のスタッフも滑り仲間だ。

TODAY’S GEAR

ウエア、バックパックーNORRONA
ボードーGENTEMSTICK“BABY STINGRAY CHOPSTICK”
ブーツーK2 TARO TAMAI SNOWSURFER

MY STYLE

年間滑走日数ー25日前後 / よく行くエリアー八甲田中心に北海道など / 一緒に行く人ーファッションやアウトドア業界関係、札幌の「ガレージ69」朝練チームなど

川島幸美
「リン」デザイナー

ウィメンズブランド「リン(WRINN)」のデザイナー、川島さんがスノーボードに出合ったのは、8年前の米ニューヨーク出張で現地の友人に連れて行ってもらったバーモントでのこと。頻繁に滑るようになったのはコロナ禍がきっかけだ。「コンドミニアムがすごく安くなっていたから」と、ニセコに通うようになり、「サンプルもニセコに送ってもらって、リモートで仕事をしていました」。2年連続、年越しもニセコで過ごし、富良野や旭岳、幌加内などを巡る道内ツアーや、八甲田、安比、夏油などの東北ツアーも楽しんできた。「ラグジュアリーからコンパクトタイプまで、さまざまなキャンピングカーを借りられるレンタカーサービスも今はあるので便利です」。周りのモデルやインフルエンサーでも、「コロナをきっかけに久々に雪山に行くようになったという人は増えている」という。

TODAY’S GEAR

ウエアーBURTON “ak”
ボードーGENTEMSTICK
バインディング、ブーツーBURTON “STEP ON”

MY STYLE

年間滑走日数ー20日前後 / よく行くエリアーニセコ、ルスツや道内、赤倉など / 一緒に行く人ー東京の友人やニセコに移住した友人など

上村祐介(右)
PR

森本優介(左)
フリーランスPR

ファッション関係のイベントで一緒に動くことも多い、超売れっ子PRの上村さんと森本さん。「コロナで海外に行けなくなり、一昨年は1シーズンに3回ニセコに行きました。久しぶりにスキーをしたらハマってしまって!」と上村さん。金曜夜に長野・野沢温泉に行き、土曜朝イチから滑って、トンボ返りでその晩ブランドのイベントのアテンドをやってのけたこともある。「そこまでしてでも行きたいのがスキー」。森本さんは父親が元アルペンスキー選手で英才教育を受けて育つも、「一度みんなで行ったら楽しくて」と、3年前からスノーボードに夢中。元「サンローラン(SAINT LAURENT)」バイヤーだけあり、ラグジュアリーなウエアコレクションがすごい!「ストリートブランドでも、『ゴアテックス(GORE-TEX)』なら雪上で使っています」。

TODAY’S GEAR (KAMIMURA)

ウエアーJIL SANDER×ARC’TERYX
ゴーグルーOAKLEY
スノーブーツーDIOR

MY STYLE

年間滑走日数ー10日くらい / よく行くエリアー野沢温泉やニセコなど / 一緒に行く人ーPRの友人やカメラマンたちと。時々、今回共に登場した森本さんとも

TODAY’S GEAR (MORIMOTO)

ウエア、ネックウォーマー、ヘルメット、ゴーグルーDIOR
ボードー011ARTISTIC
ブーツ、バインディングーBURTON “STEP ON”

MY STYLE

年間滑走日数ー20日前後 / よく行くエリアー群馬・みなかみ。川場スキー場のパーク&グラトリスクールにも出没 / 一緒に行く人ー経営者の友達や彼女など

森美穂子
「アンドワンダー」デザイナー

弘前や札幌で幼少期を過ごし、スキーに親しんで育ったという森さん。上京し、20代はほぼ滑っていなかったというが、アウトドアブランドの「アンドワンダー(AND WANDER)」の立ち上げ後にスキーも再開した。「残雪の春の立山に登山に行ったときに、バックカントリースキーをしている人を見掛けたのが再開のきっかけです」。以来、登山の延長として「ハイキング感覚」でスキーを楽しんでいる。「スキーは元は移動の道具として生まれたもの。スキーを履けば、夏は藪が濃くて行くことができない斜面などにも行けるし、同じ山でも夏と冬とでは違う景色を見ることができる」。伊フィレンツェのピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)とパリ展示会出張の合間に、仏のスノーリゾート、ヴァル=ディゼールに滑りに行ったこともある。

TODAY’S GEAR

ウエアーAND WANDER(滑る時はこの上にシェルを着用)
ニットキャップーMAISON KITSUNÉ×AND WANDER
スキー板ーVECTOR GLIDE
緑のブーツーLANGE

MY STYLE

滑走頻度ー1カ月に1〜2回、1回行くと4日間ほど滞在 / よく行くエリアー八甲田、旭川、札幌、八幡平など / 一緒に行く人ー都内の友人や行く先々の友人たち

廣沢慶
元ビームスバイヤー

ビームスで長年アウトドアバイヤーを務めた廣沢さんは、独立後の今は「アークテリクス(ARC'TERYX)」に製品開発のアドバイスを行っている。家には服だけでも「アークテリクス」が200着はあるという。今から20数年前、スキーが下火だった時代に「服屋でやっている人はいない」と当時の上司らとテレマークスキーを開始。「(ブーツのかかとが固定されておらず機動力が高い)テレマークは雪があればどこにでも入っていって遊べる」点にひかれた。夏も冬も山を遊び尽くすスタイルで、トレランレースのハセツネカップもこれまで5回完走。家にはスキー板も10組以上あり、「アークテリクス」のダン・ジャクソン(Dan Jackson)に譲ってもらった非売品の希少な板も所持。

TODAY’S GEAR

ウエア、バックパック、グローブ、ニットキャップーARC’TERYX
スキー板ーBLACK CROWS
ブーツーSCOTT

MY STYLE

年間滑走日数ー多い年は20〜30日 / よく行くエリアー八幡平、関温泉、北海道、群馬。朝から滑り、昼には上がって東京に帰って飲むのが好き / 一緒に行く人ー八幡平や関温泉のテレマークスキーのガイドクラブ、アウトドア輸入代理店サンウエストのメンバー

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