マッシュビューティーラボの「コスメキッチン」は、韓国の漢方医学である「韓方(ハンバン)」の考えに基づく新オーガニックビューティブランド「ミラリ オーガニック(MIRARI ORGANIC)」の取り扱いを2024年2月1日に開始する。
ビーガンコスメブランド「ミラリ」を製造・販売するBEAUTY THINKER(カン・ハンナCEO)と2年掛けて共同開発した。ラインアップは化粧水“コンセントレーティッド バランス ローション”(120mL、4180円)、美容液の“グローイ プランツ セラム”(30mL、5830円)、クリームの“トリートメント モイスチャー クリーム”(52mL、5060円)。いずれの商品にも、韓方を日常に取り入れてきたハンCEOが「人生で最も大切にしてきた」という8つの植物原料による独自処方「ミラリ オーガニック コンプレックス」を採用した。ドクダミエキス、カンゾウ根エキスなどが肌鎮静に、ハゴロモグサ葉エキス、クズ根エキスなどが肌免疫に働く。韓国のオーガニック認証機関であるKTRを通じて「コスモスオーガニック認証」を取得した第1号ブランドでもある。
ハンCEOの熱意が結実
「子供の頃から取り入れてきた韓方のすばらしさを、オーガニックで届けたい」。そんな思いで韓国に飛んだハンCEOは、すぐに壁に突き当たることになる。韓国は対外的には美容大国として認知される一方、オーガニックコスメについては不毛地帯。「韓国のビューティ企業はマーケティングやトレンドを先取りして商品を合理的な価格で、スピーディーに開発する能力が非常に高い。一方で原料が高価で、テクスチャーや機能も二の次になりがちなオーガニックコスメは、どうしても敬遠されてしまう」。
ハンCEOが訪ねた大手のOEM会社も、初めはオーガニックコスメを作ることには及び腰だった。そこでハンCEOはOEM会社の頭を飛び越えて原料会社を訪ねて熱意を伝え、「ミラリ オーガニック コンプレックス」のプロトタイプを開発。再度OEM会社に売り込みをかけ、取り引きにつなげた。その後の商品開発のプロセスでも、数十回の試験を繰り返しながら理想の使用感を追求した。
「コスメキッチン」のバイイング担当者であるリテール企画本部の下田裕華氏は「(『ミラリ オーガニック』は)ハンさんの強い覚悟がなければ形にならなかった。私たちも彼女の思いに共感したからこそ、一緒に腰を据えてモノ作りをしようと思った」と話す。商品化にあたっては、「コスメキッチン」のオーガニックコスメの長年の知見に基づいた処方、原料選定などの面で助力した。「韓方は北米などでも徐々に注目され始めているキーワード。オーガニックビューティの新しい価値観を提案するようなブランドに育てていきたい」。