フィンランドを拠点に、スポーツ・アウトドア用品事業を展開するアメアスポーツ(AMER SPORTS)は、このほど米国証券取引委員会に新規公開株式(IPO)を申請した。現時点では、公開株式数や価格帯などの詳細情報は公開されていない。
同社が米国証券取引委員会に提出した仮目論見書によれば、同社の2023年9月30日終了の9カ月間の売上高は、前年同期比29.9%増の31億ドル(約4492億円)で、売上総利益(粗利)率は49.4%から52.2%に増加した。同社が公開した23年12月期の決算速報の売上高は35億5000万ドル(約5144億円)、純損失が2億5270万ドル(約366億円)だった。傘下ブランドの製品のイノベーションや展開地域の拡大、販路の最適化、ブランド認知度の向上などに注力する成長戦略を描いている。
アメアスポーツは、現在「サロモン(SALOMON)」「アークテリクス(ARC'TERYX)」「ウィルソン(WILSON)」「ピークパフォーマンス(PEAK PERFORMANCE)」など11ブランドを傘下に置いている。特に仏アウトドアブランド「サロモン」は、23年に歌手のリアーナ(Rihanna)がスーパーボウルのハーフタイムショーで、「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA)」とのコラボスニーカーを着用したことで、さらに注目が集まっていた。同ブランドの23年9月30日終了の9カ月間の売上高は9億4930万ドル(約1378億円)だった。