ファッション
特集 ジャパン・ラグジュアリー 第1回 / 全13回

「ジャパン・ラグジュアリー」が日本から生まれるには

有料会員限定記事

「ジャパン・ラグジュアリー」が日本から生まれるには

世界の高級品市場は空前の好況が続いている。ハイブランドのアパレル、ハンドバッグ、時計、ジュエリー、化粧品。あらゆる分野で「高級品」は欧米の独壇場だ。日本のメーカーは指をくわえて見ているばかりでいいのか。世界でも有数のモノ作りの技術を有する日本は、肩を並べて戦うブランドを作る素地がある。「ジャパン・ラグジュアリー」を作り育てるために、何が必要なのかを考えたい。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月15日号からの抜粋です)

現在、ハイブランドの衣料品やハンドバッグ、時計・宝飾といった世界のラグジュアリー市場の中心にいるのは、巨大コングロマリットのLVMH(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)、ケリング(KERING)、リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT)。コロナ禍を経たラグジュアリー市場は、これらの企業がけん引する形で、ここ数年は空前の活況だった。昨年から北米市場の冷え込みなどもあり、各社の業績にブレーキがかかっている。

だが、中長期では成長局面が続くと見るのが妥当だ。世界のラグジュアリー(嗜好品)市場は30年近く右肩上がりで拡大を続けてきた。米投資会社ベイン&カンパニーが発行する「世界高級品※市場レポート」(以下グラフ)によると、市場規模は1996年の760億ユーロに対し、2023年が3620億ユーロ(約57兆円)と5倍近くまで膨れ上がった。コロナ禍(20年)ではいくらか落ち込んだものの回復し、再び成長軌道に乗った。

※ハイブランドの衣料品や時計、宝飾などの嗜好品

世界の嗜好品市場規模の推移

この続きを読むには…
残り1389⽂字, 画像15枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。