アトモスの創業者・本明秀文さんの独自の目線と経験から、商売のヒントを探る連載。スニーカーショップを経営した本明さんがアトモスを売却後に始めた事業が、おにぎり専門店「まんま」だ。スニーカーのビジネスモデルはおにぎりでも通用するのか?――そんな疑問視する声を跳ね除け、開店以来、連日連夜にわたって行列ができている。とはいえ、500円のおにぎりは薄利多売の商売であり、客単価が数万円のスニーカービジネスとは規模感が異なるのも事実だ。本明さんの次なる一手は?(この記事は「WWDJAPAN」2024年2月19日号からの抜粋です)
本明秀文(以下、本明):おにぎり屋の「まんま」でフランチャイズチェーン(FC)を始めようと思っている。セントラルキッチンを構えたから、そこで作ったおにぎりの具や米をそこから送る。「まんま」が話題になることで興味を持ってくれる人が何人もいて、まずは都内から広げていこうかなと。
――加盟者(フランチャイジー)と契約して、その店の運営を任せるということですね。アトモス時代もFCの店舗はあったんですか?
本明:チャプター(アトモスの前身)時代は大阪店や神戸店といった地方店のほとんどがFCだったけど、目が行き届かず失敗して辞めた。アトモスの場合は、多店舗化していった2010年代後半にはECも急成長したからフランチャイズをする必要がなくなった。だから、アトモスのFCは沖縄店と金沢店の2店舗だけ。沖縄に行く経費が高いから都内から頻繁に行くには効率が悪く、金沢もほとんど行く機会がない。だったら運営を任せた方がいいかなと思った。
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