アルページュの「カデュネ(CADUNE)」は23日、東京・青山に初の路面店をオープンした。実店舗としては新宿ルミネ1、ジェイアール名古屋タカシマヤ、阪急うめだ本店に続く4店目となる。
店舗は骨董通り沿い、南青山五丁目交差点のすぐそばにある。地上1〜2階の2層。1階には「カデュネ」のほか「アルページュストーリー(ARPAGE STORY)」、雑貨を中心にインポート商品やビンテージのブランドバッグなどを取りそろえる。白とグレーを基調とし、間接照明が穏やかに照らす空間は、ブランド名の由来である“月光(clairdeune)”を表現している。2階は多目的スペースとして、ブランドのファンを集めたイベントなどに使う。「たとえば新作の先行受注会などを実施した際、ちょっとした料理でお客さまをおもてなしできたら」と野口麻衣子アルページュ社長。
路面出店のきっかけはコロナ禍
同社は「カデュネ」「アルページュストーリー」のほか「アプワイザー・リッシェ(APUWEISER-RICHE)」「リランドチュール(RIRANDTURE)」「ジャスグリッティー(JUSGLITTY)」「マイストラーダ(MYSTRADA)」の計6ブランドを運営。いずれもファッションビル、百貨店が出店先だ。路面店は、今回出した「カデュネ」の青山店が唯一となる。「実は(アルページュとして)かなり前に路面店を運営していたことがあるが、もはや初めてのような感覚で緊張している(笑)」。
路面店出店のきっかけとなったのはコロナ禍。2019年春夏にスタートした「カデュネ」は、ブランド立ち上げからまもなく顧客とのリアルの接点を失った。「大変な状況の間も含め、ずっとブランドを好きでいてくださったお客さまがいらっしゃる。(アルページュの中では)限定的な規模の『カデュネ』にとっては、顧客さまとの関係性がブランドの一番の財産であり、そのつながりを強くできる場が必要だと考えた」。
店舗の初年度売り上げ目標は1億円。野口社長は「とにかく売り上げを追いかけるような店にはしない。ブランドの世界をゆっくり広げていくような場所にできたら。お客さまとのいい関係をじっくり作れそうな立地、タイミングがあれば次(の出店)を考えたい」と話す。
青山店のオープン日には竹下玲奈、木下ココら人気モデルや女優が来店し、祝福した。
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