マッシュホールディングスとグンゼは、2023年9月に合弁会社Ballelite(以下、バレリット)を設立した。出資比率はマッシュが80%、グンゼが20%。新会社で立ち仕事の女性に向けた“ビューティギア”のブランド「バレリット(BALLELITE)」を開始し、4月25日から着圧のレギンスやソックスなど第1弾商品を販売する。「バレリット」として「2027年8月期に売上高11億8000万円」(近藤広幸マッシュホールディングス社長)を目指し、今秋以降中国でのテストマーケティングも予定する。
「デザイン力で支持をいただいているマッシュグループと、技術と伝統のグンゼの2社の力を集結し、今までにないビューティギアブランドを発信する」と近藤広幸マッシュホールディングス社長。グンゼが長年培ってきた技術力を生かしつつ、マッシュの感性を商品や包装、販促面に取り入れた商品をそろえる。市場一般では強着圧の製品が多く、「履き続けていると苦しい」といった声がマッシュの企画チーム内であがったことから、「苦しくない着圧でいつでも“ながらケア”ができる」と打ち出す。マッシュグループやグンゼの自社ECや、「楽天市場」「アマゾン」「ゾゾタウン」といった外部ECで販売すると共に、バラエティーショップなどへの卸販売も行う。
着圧商品では難しいリブ編みも実現
4月25日に発売する第1弾商品は、立ち仕事の中での着用を想定した“骨盤サポート着圧レギンス”(2695円)、“着圧リブハイソックス”(2475円)、“着圧メディカルハイソックス”(2860円)と、自宅での着用を想定した“着圧キュアソックス”(1980円)の計4型。“着圧メディカルハイソックス”は一般医療機器登録済みで、血行改善やむくみ改善を表示する。商品開発にあたっては、マッシュグループの販売員や「青山フラワーマーケット」、パン屋の「ポール(PAUL)」などで働く女性計100人に対し、サンプルを試着して実際に仕事をしてもらうモニター調査も実施した。
着圧のレギンスやソックスというと、光沢感のある黒いナイロン製というイメージが一般的だが、「バレリット」のレギンスはリブ編みのラベンダー、ミント、ピンクベージュをそろえ、ファッション性を高めた。ベーシックな黒やグレーも、ニュアンスのあるスミ黒やチャコールグレーを採用しているのがポイント。ウエストベルト部分にブランド名やフロント・バック表示を編み柄で表現しており、タグをなくすことで肌あたりのよさも追求した。“着圧メディカルハイソックス”を含め、ソックスは綿混素材で光沢を抑えている。通常、着圧のソックスやレギンスでは「リブ編みは一定の着圧を保つことが難しいため、避けられる」が、試行錯誤を重ねてリブ編みを実現。リブソックス×パンプスのコーディネートなどで、おしゃれ心も満たしてくれそうだ。
元E-girls藤井萩花を起用
パッケージは、モニター調査にも参加した「青山フラワーマーケット」「ポール」、マッシュグループが運営する飲食店「パリヤ(PARIYA)」の店頭などを背景に撮影した、働く女性を思わせる写真がポイント。競合商品のパッケージは商品そのものの画像で訴求するケースがほとんどであることに対し、着用シーンやイメージを伝えて差別化する。
キービジュアルには元E-girlsの藤井萩花を起用し、フォトグラファーの鈴木親が撮影。藤井は17年に芸能界を引退し、出産。以来、このようなビジュアルに単独で登場するのは初という。
6月には第2弾商品も発売する。ノンワイヤでもスタイルアップがかなうレースのブラレット“ノットタイトブラレット”(3960円予定)、レースの“ヒップアップガードルショーツ”(2970円予定)、“一枚でも重ねても履けるガードル”(3960円予定)、“サニタリーショーツ”(2530円予定)など、インナーやガードル、レッグウエアの計6型を予定している。