スノーボードの「バートン(BURTON)」を手掛けるバートン ジャパンは一昨年、昨年に続き、太陽光発電で簡易リフトのロープトーを動かし、スノーボードやスノースケートを楽しむイベント「フューチャーラボ」をサポートしている。同イベントはスノーボードカルチャー誌「ディギンマガジン」が主催。今年は3月30、31日に山形・鶴岡の湯殿山スキー場で開催される。
初回の一昨年は曇天や雪不足で太陽光発電によるロープトーの稼働は叶わなかったが、昨年4月8、9日に湯殿山スキー場で行った際は、天気に恵まれて太陽光発電でのロープトー稼働に成功した。「ディギンマガジン」によれば、太陽光発電でのロープトー稼働はこれが日本初だったという。ロープトーは通常のチェア型リフトよりも、小さなエネルギーで稼働ができるのが特徴。
イベントのサポートにあたり、バートン ジャパンは「日本各地の雪国では近年、気候変動による降雪の減少やコロナの影響、施設の老朽化などで、ローカルスキー場が閉鎖するケースが増えている。莫大なコストがかかるリフトの稼働も、スキー場の経営を圧迫する要因の一つ」とコメント。「太陽光発電と蓄電の併用や、バイオディーゼルを利用することでコストを抑えてロープトーを稼働させられるようになれば、中小規模のスキー場が経営継続の活路を見出すと共に、スキー場跡地の有効活用などにつながる可能性もある」と意図を説明する。山をフィールドとして楽しむブランドとして、スキー場が抱える課題やその解決に向けた取り組みをイベントを通して広く発信するのが狙いだ。
「フューチャーラボ」は、昨年と同様に地形変化を楽しむ滑走イベント「ドリームセッション」とのコラボレーションとして開催。イベント2日目の31日は、湯殿山スキー場の今季の営業最終日となる。米バートンは2019年に、スノーボードメーカーとして初めてBコープ認証を取得している。