スノーボードの「バートン(BURTON)」を手掛けるバートン ジャパンは、特定非営利活動法人CHILL Japanが主催する、児童養護施設やフリースクールの子どもたちを招いてのスノーボードプログラムに、ギアやウエアを提供しサポートしている。3月17、18日には、群馬・沼田のたんばらスキーパークに計70人の子どもたちを招待。CHILL Japanでは、阪神淡路大震災や東日本大震災などで被災した子どもたちも含め、これまで累計で1500人以上の子どもたちにボードスポーツの機会を提供してきたという。
家庭環境や経済環境の格差が、子どものスポーツ格差につながるといった指摘を聞く機会は少なくない。特にスノーボードなどのウィンタースポーツは、専用のギアが必要で、フィールドも市街地から離れていることが多いため、環境の差が体験格差につながりやすい。CHILLは、米バートン創業者の故ジェイク・バートン・カーペンターと現バートン会長でジェイクの妻のドナが1995年に立ち上げ、以来「より公平なアウトドアコミュニティーの育成と若者のキャリア構築」を目的に活動。「家庭的に困難で恵まれない子どもたちが、ボードスポーツを通じて現在置かれている状況を乗り越え、上達して自信を持つという経験を通して前向きに生きられるように勇気を与える」ことを目指している。
2003年にスタートしたCHILL Japanの代表理事を務めているのは、バートン ジャパン初代社長で、ジェイク夫妻とも親交が深かった小倉一男。「われわれの活動は、賛同していただける児童養護施設やフリースクールのほか、ギアメーカーや会場となるスキー場、現場をサポートしてくれるボランティアスタッフ、寄付をしていただいている方たちの連携によって初めて実現できる。これからも、子どもたちが自分自身の可能性に気づき、人生で成功していくチャンスを見つけるサポートをしていきたい」と小倉理事はコメントしている。
CHILL Japanでは今年、長野や兵庫でも招待プログラムを開催した。夏の期間はスケートボードなどで同様のプログラムを行なっている。