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特集 原宿・新時代 第11回 / 全17回

「原宿をアートの街に」新世代の仕掛け人に聞く

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PROFILE: 新井暁/en one tokyo副社長 ギャラリーコモン ディレクター(左)、岡田茂/en one tokyo飲食事業プロデューサー

新井暁/en one tokyo副社長 ギャラリーコモン ディレクター(左)、岡田茂/en one tokyo飲食事業プロデューサー
PROFILE: (あらい・さとる)1983年生まれ。西本将悠希社長とともに2010年にクリエイティブエージェンシーのen one tokyoを立ち上げる。(おかだ・しげる)1982年生まれ。en one tokyoに入社後、飲食事業部で「麺散」「不眠遊戯ライオン「TOKYO BURNSIDE」をプロデュース

原宿で最も注目されているクリエイティブ集団かもしれない。en one tokyo(西本将悠希社長)は、神宮前5・6丁目を中心にギャラリー、イベントスペース、飲食店など20以上の施設を運営し、企業のブランディングまで手がける。特に商業施設ジャイルの裏側にはバツアートギャラリー、ザ・マス、スタンドバイなどの同社運営の施設が集まっている。「シャネル」「ディオール」「ナイキ」「アディダス」といった有名ブランドも同社の施設でイベントを開いた。この数年で増えた「プラダ ビューティー」「シュウ ウエムラ」「オーデマ ピゲ(エーピー ラボ トウキョウ)」などの店舗も同社の施設で営業する。(この記事は「WWDJAPAN」2024年4月22日号からの抜粋です)

アート、イベント、フードなど
クリエイティブで新しい風を吹かす

新井暁/en one tokyo副社長 ギャラリーコモン ディレクター
岡田茂/en one tokyo飲食事業プロデューサー

2010年にキャットストリート近くの民家の2階を借りて、ストリートカルチャー出身の若手作家を紹介したのが始まりだった。当時、原宿にギャラリーはほとんどなかった。副社長の新井暁さんは「六本木、銀座、天王洲が中心だった東京のアートマップを塗り替えたい。次世代のアートを原宿から発信したいという夢があった」と振り返る。小さなスペースから始まった活動だが、人気ストリートブランドが展示会を開くなど、徐々にファッションコミュニティーに広がっていった。ギャラリー事業とエージェンシー事業を掛け合わせ、海外の作家を招いて作品販売するだけでなく、ファッションブランドに作家を紹介する手法も奏功。バツアートギャラリー、バンクギャラリーといった拠点も増えた。

学生時代からアートプロジェクトを手掛けてきた社長の西本さんは、「(16年の)ザ・マスの開業が大きかった」と話す。建築家・荒木信雄氏によるコンクリート造りのザ・マスは新しい景観を作り、周辺エリアの価値を高めた。「この頃から明確に街づくりを意識するようになった」。ハイブランドを含めた有力企業との仕事が増えたのもこのタイミングだ。人気ブランドが常設店とは異なるポップアップの店舗や展示会を開く動きが相次ぐようになった。

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