ファッション
特集 サステナビリティ基礎&最新用語65 第2回 / 全5回

デジタルファッションとは? 作らないビジネスの芽を発想の転換で育めるか

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用語:

【 DIGITAL FASHION 】

デジタルファッション

5月27日号「サステナビリティの基礎用語65」特集の中から、「デジタルファッション」をピックアップして深堀りをする。「良いものを長く着て作り過ぎない」が理想ではあるものの、トレンドのファッションを楽しみたいと思う消費者からの、安くてすぐ手に入る服の需要も高まっている。そうしたエンターテインメントとしてのファッションをより負荷の少ない方法で提供する手段として、フィジカルなモノ作りをしないデジタルファッションという選択肢が出てきた。ここではAIブームで多方面に広がるデジタルファッションの基礎をおさらい。(この記事は「WWDJAPAN」2024年5月27日号からの抜粋です)

デジタルファッションとは、仮想空間上に存在するファッションアイテムを指し、3Dモデリングソフトを用いてデザインおよび制作する。電力消費の負荷はあるものの、フィジカルな服作りに必要な膨大な資源や製作過程で発生する廃棄物は抑えることができる。

主な使用例は、メタバース空間でアバターに着せ込み、自己表現のツールとして楽しむ方法。メタバースというとまず思い浮かぶのはゲームの世界かもしれないが、「グッチ(GUCCI)」や「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」などラグジュアリーブランドが参加するメタバースファッションウィークが世界的に開催されていたり、NFTマーケットプレイスなどのデジタルファッションアイテムを販売する市場が成長したりもしている。「ファブリカント(THE FABRICANT)」や「ドレスX(DRESSX)」のようにデジタルファッションのみを販売する有力ブランドも登場している。

アバターになじみがない人でもインスタグラムのフィルターは使用経験があるかもしれない。フィルターのように現実世界に存在するものとデジタルを合体させるAR領域もデジタルファッションとのタッチポイントだ。ECサイトのバーチャル試着機能やインタラクティブなマーケティング施策としても活用されている。生成AI技術の発展で、衣装やモデルまでも生成AIで作成した広告や、ファッション雑誌の表紙をデジタルファッションが飾る事例もある。

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