古今東西の家具や骨董などをそろえるギャラリー「KIGENZEN」が東京・表参道にオープンした。名建築フロムファーストビル内の同ギャラリーは、出版社やワインセラーとしての機能も備えている。「KIGENZEN」は、ブランディング企業のビッグロングの大長将之代表とデンマーク発家具「フリッツ・ハンセン(FRITZ HANSEN)」やホームウエアブランド「テクラ(TEKLA)」のコンサルティングを手掛ける相澤真諭子夫妻がスタート。ロフトがある広々とした空間には、北欧の名作家具やアート、オブジェ、骨董、書籍などオーナー夫妻が収集したものが置かれている。出版社としては、アートやデザインに関わる書籍を出版予定だ。
美意識が凝縮された空間と音楽
オープニングには、“プリミティブ”と“モダン”の融合をテーマにキュレーションした作品を紹介。アフリカの部が族による工芸品や彫刻、日本や韓国に古くから伝わる器や道具、北欧のモダンデザインやアートなど、それぞれの造形を対比させて作品を展示販売する。アトリエの空間を彩る音は、サカナクションの山口一郎率いるNFの青山翔太郎が「KIGENZEN」のコンセプトや空間から着想を得て制作したオリジナルの楽曲。「ブラウン(BRAUN)」のデザインチーフとして活躍したディーター・ラムス(Dieter Rams)による名品レコードプレーヤーでレコードに刻んだ音、デジタルスピーカーでデジタル再生用に録音された音を同時に再生することで、スタジオにいるような雰囲気を醸し出している。完全予約制で、来場者には、オリジナルのナチュラルワインやクラフトビールの提供もある。
アトリエには広いテラスもあり、撮影やイベント用のスペースとしても貸し出す予定だ。