「ア ベイシング エイプ®(A BATHING APE®)」(以下、ベイプ®︎)は6月6日、中国・上海で2024-25年秋冬コレクションを発表した。
23年6月のニューヨーク、同8月の東京に次ぐ3都市目のランウエイショーの会場は、中国を象徴するランドマークである上海Expo-1パビリオン。ショーでは、「ベイプ®」をはじめ、メンズブランド「エーエイプ(AAPE)」、ハイエンドラインの「ベイプブラック®︎(BAPE BLACK®)」、ウィメンズブランドの「ベイピー(BAPY®)」や「エイピー(APEE)」、エレガントなスタイルを提案する「ミスター ベイシングエイプ(MR. BATHING APE®)」といったサブブランドも並び、先鋭的なストリートカルチャーと壮麗な東洋の芸術性が調和した歴史的なショーとなった。
「ベイプ®」は、シグネチャーのカモフラージュやクラシックな市松模様、“中国の龍”に着想したグラフィックなどを取り入れた。メンズは干支や水墨画、パンダのような中国の国宝にインスピレーションを得て、マーブルカモやフローラルカモといった新シーズンのハイライトに重ね合わせ、ウィメンズはハートやチューリップといった遊び心のあるモチーフを取り入れて躍動感のある雰囲気を表現。ベースボールジャケットからベルベットのパファージャケットに至るまで大胆な色調と職人技を披露し、ブランドならではのインパクトを放った。
「エーエイプ」は、ショーテーマである“AAPE ICE HOCKEY”の通り、アイスホッケーのジャージ、ヘルメット、プロテクターに着想。ネイビーブルー、バーガンディー、ディープカーキ、ジンジャーイエローといったカラーを中心に、ジャカード織りやレーザーカッティングといった特殊な技法と革新的な素材を採用。アイスホッケースポーツの情熱とアスレチックな美学をモダンなストリートウエアのシルエットに落とし込んだ。
ハイエンドラインの「ベイプブラック®︎」は、精巧なクラフツマンシップに、ロックミュージックやモーターサイクルカルチャーの反骨精神を吹き込んだ。レトロクラシックなハリントンジャケットやバイカージャケットにはラグジュアリーな印象のヘリンボーンツイードを合わせ、伝統的な着物や横須賀のジャケットなどの主要なアイテムには日本の刺し子刺しゅうを施しトライバルカルチャーの魅力を醸し出した。
「エイピー」は、ソフトピンクとアースカラーのパレットで、ロックで屈託のない女性の精神を表現。ブランドのアイコンであるカモフラージュ柄のデニムを取り入れた装いや、カモフラージュ柄の魅力を活かしつつフェイクファーのコートやニットトップス、ワークパンツなどを取り入れた遊び心あるスタイリングが並んだ。同じくウィメンズブランドの「ベイピー」は、メンズライクな色合いを取り入れたブレザーやデニム生地、ビンテージのウォッシュドレザージャケットにチェック柄のアンサンブルやシグネチャーの花柄ニットを合わせるスタイリングなどで、現代女性の自立と繊細さを魅せた。
現代紳士のこだわりを称えた「ミスター ベイシングエイプ」は、レトロなスポーツウエア、アウトドアウエア、そしてデニムのワークウエアを融合。カレッジ風のカジュアルウエアから、西洋風のテーラードコート、ブリティッシュチェックをあしらったニットウエアまで、ユニークなスタイルで現代の男性らしさをエレガントに表現した。
ショー会場には豪華セレブリティーが集合
会場には、俳優のティミー・シュー(Timmy Xu)、イェンフェイ・ソン(Yanfei Song)、アリス・ホー(Alice Ho)、ミュージシャンのエスダニー・リー(Sdanny Lee)、ガリ(GALI)、ヘブン・リー(HVEN Lee)、ジェフリー・トゥン(Jeffrey Tung)、タレントのリルーシュ(Lelush)、マレーシアのセランゴール王女・ザタシャー(Zatashah)殿下ら多くの著名人が来場した。