紫外線対策を始める人が多くなってきたが、ユーザーは何を基準に“日焼け止め”を選んでいるのか?「アットコスメ」に寄せられた5月の口コミからヒットの法則を読み解く。(集計期間5月1~31日)
――日焼け止めで、象徴的に使われているワードは?
原田彩子「アットコスメ」リサーチプランナー(以下、原田):昨年同時期の口コミと比較し、「毎日」「デイリー」といったワードの出現率が増加している。夏本番前の5月は、外出時など日差しが気になる時のみ使用するユーザーも一定数いるが、日常的に使用するユーザーが増えているようだ。下地効果、トーンアップ効果など、日焼け止めに+αの効果がある優れた商品も多くランクインしている。成分への期待やスキンケア効果の高さが人気を後押ししている。
【アットコスメ2024年5月「日焼け止め(フェイス&ボディ)」口コミ TOP5】
1位「コスメデコルテ(DECORTE)」“サンシェルター マルチ プロテクション トーンアップCC”[SPF50+・PA++++](全3色、各35g、各3300円)
原田:毛穴やシミも自然にカバーして、ノーファンデでベースメイクを仕上げたい時に「最適」と言われているCCクリーム。伸びがよく、白浮きせずにトーンアップしてくれると高く評価されている。口コミでは、「デパコスなのに高すぎない」「この値段でこのクオリティーはすごい」とコスパの良さも支持されている。
2位「オルビス(ORBIS)」“リンクルブライトUVプロテクター”[SPF50+・PA+++]【医薬部外品】(50g、3850円/100g、6980円)
原田:シワ改善、美白ケア、UVケアと3役を1本で完結。ナイアシンアミドを配合していることから、成分買いニーズも高い。「シワ改善が期待できるので首までしっかり塗ります」など、口コミの約1割に「首」というワードが出現している点が、他の商品と比較して特徴的だ。
3位「エリクシール(ELIXIR)」“デーケアレボリューション トーンアップ SP+ aa”[SPF50+・PA++++](35g、3410円)
原田:1本で高機能、大人のトーンアップをかなえるUV乳液。ピンクのクリームは肌なじみがとてもよく自然な仕上がりで、血色感が与えられると大人世代からの支持が高い。YouTubeで小田切ヒロ氏が紹介したことをきっかけに、購入したという口コミも散見した。
4位「カネボウ(KANEBO)」“カネボウ クリーム イン デイ”[SPF20・PA+++](40g、8800円)
原田:肌を潤いで満たし、生き生きとしたハリを与え、美しい艶肌をまとう朝クリーム。口コミでも「乾燥からしっかり守られている安心感がある」と保湿力の高さが評価されている。また、しっとりしているのにべたつかないと使用感の良さも評価のポイントだ。「化粧のもちもよくなる」といった意見も見られた。
5位「エクセル(EXCEL)」“デイスキンコンフォート”[SPF32+・PA++](43g、2310円)
原田:化粧水の後はこれ1つでケアが完了する、朝用スキンケアUVクリーム。「浸透型ビタミンC、レチノール、4種のセラミドが配合されているので肌に良さそう」と、スキンケア効果の高さが評価されている。また、「ほのかな香りがあり、朝から癒される」と情緒的満足度も高い。
―――5月は日焼け止め以外で好調なカテゴリーは?
原田:河北裕介ヘアメイクアップアーティストがプロデュースする「アンドビー(&BE)」のヘアケアライン「アンドビーヘア(&BE HAIR)」(4月30日発売)への口コミが早くも集まっている。梅雨の時期のうねりや広がり、夏場のべたつきなど夏に向けてヘアケアに対する注目がより高まってくると予想している。
――― 今後の注目のキーワードなど、「トレンドの芽」は?
原田:6月6日に「アットコスメベストコスメアワード2024下半期トレンド予測」として、5つのキーワードを発表した。オーラルケアへの関心の高さを表す「おくち美活動」、旅行や防災の備えになる「旅備(たび)コスメ」、ファンデ代わりや眉を薄くするのにも活躍する「コンシーラー七変化」、酸化亜鉛フリーなど特定の成分を避ける「成分フリーpick」、多少時間やお金をかけてもそれを上回る効果が得られる「バリュパ消費」に注目だ。