JR新宿駅直結の圧倒的な利便性に加え、旬なブランドの導入はもちろん、ポップアップやアイドルらとのタイアップキャンペーンにも積極的。トレンドや新しいものに敏感な若い世代の消費傾向が見える。ルミネの岩田明彦常務取締役ルミネエスト店長に好調ブランドや効果的だった施策を聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2024年8月26日号特別付録ビジネスリポートからの先行公開で、無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)
WWD:2024年上半期の商況は?
岩田明彦ルミネエスト店長(以下、岩田):前年同期比で売上高が7.5%増、客数が2.9%増、客単価が4.5%増、入館者数が7.1%増と好調だった。6月としては初めて40億円を超え、さらにインバウンド売り上げも5億円を超えるなど、かつてない盛り上がりを見せた。しかし、レコードイヤーである18年度の実績を超えるまでには至らなかった。カテゴリー別では伸び率で靴が9.8%増、化粧品が9.8%増と高かった。
「オニツカタイガー」が2倍以上の伸び
WWD:好調ショップは?
岩田:1階の「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」が爆発的に伸ばし続けている。1~6月は2倍以上の伸びだ。7月末時点で、昨年の年間売上高をすでに超えている。インバウンド比率は3、4割程度あるが、今年は特に国内の20代男女が伸びているという。コロナが明けて外出が増えた中で、これまで種まきしてきたことが実り、売れているようだ。お客さまでにぎわい過ぎて、スタッフが店外に出ざるを得ないような状況になったりしている。また、「メルト ザ レディ(MELT THE LADY)」も絶好調だ。7月28日でオンライン含めてブランド終了となるが、7月1日の新作発売日は単日で2600万円を売り上げた。
WWD:単日2600万円はすごい。
岩田:エストの最高記録だ。ディレクターのAyaさんが来店し、ファンとの記念撮影に応じたこともあり、閉店ギリギリまでにぎわっていた。そもそもブランド終了前に2600万円を売るだけの在庫を持っているのがすごい。本当に自信があるんだなと思った。リアル店舗はエストのみで、ECとの使い分けも上手。7月1日もECの方がさらに売れたと聞いている。コスメでは引き続き「シロ(SHIRO)」が好調。昨年欠品で苦戦したアイスミントスプレーが今年はきちんとそろえられており、この春から夏にかけての核商材になったようだ。接客レベルが高く、セルフスタイルの売り場も併設しているが、高い接客ニーズに臨機応変に対応できている。増床からすでに一巡しているが、ずっと2ケタ増で伸び続けている。「ハレ(HARE)」も継続して好調。ショップマスターのマネジメント力と接客力が高く、ルミネ全体で7店舗が該当した「総合優秀賞」のうちの1店舗に選ばれた。「ティーナ:ジョジュン(TINA : JOJUN)」も若い世代に人気で、この春夏は50%増で伸びている。「エピヌ(EPINE)」も好調だ。ここも11月にブランド終了予定で、最後のシーズンとなる秋冬のプレオーダーを6月から受けつつ、その場でも買えるものを用意して、直近は2倍くらい伸びている。
WWD:「メルト ザ レディ」もそうだが、絶好調なタイミングで終了するというのは、これまでにないパターンだ。
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