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アイスタイルの24年6月期は増収増益 ECと店舗が絶好調

「アットコスメ(@COSME)」を運営するアイスタイルの2024年6月期連結決算は、売上高が前期比30.8%増の560億円、営業利益が2.3倍の19億円、経常利益が4.1倍の17億円、純利益が4.4倍の12億円だった。BtoBのマーケティング支援事業、ECと店舗のリテール事業がけん引し、前年期に続いて過去最高の売上高を更新した。増収した2つの事業の増益により、営業利益と経常利益が大きく伸長した。

今期から事業別の名称と区分けを変更した。マーケティング支援事業はBtoBサービス、リテール事業はECと店舗、グローバル事業は国外の事業、その他は人材派遣、投資育成、BtoC課金サービスを指す。

リテール事業の売上高は同44.2%増の421億円、営業利益は同88.7%増の26億円だった。23年9月にオープンした大型旗艦店「アットコスメ オーサカ(@COSME OSAKA)」や既存店が好調に推移し、買収した老舗化粧品専門店のシドニーも寄与。ECは、イベント「アットコスメ ビューティデー(@COSME BEAUTY DAY)」「アットコスメ スペシャルウイーク(@COSME SPECIAL WEEK)」が過去最高の流通総額を達成したこと、アマゾンジャパンのAmazon.co.jp上にオープンした「アットコスメ ショッピング(@COSME SHOPPING)」が寄与し、大きく増収した。ECと店舗での増収により人件費の増加やプロモーション費を吸収し、大幅な増益となった。

マーケティング支援事業は、同11.9%増の83億円、営業利益は同42.3%増の16億円だった。ポップアップイベントなどの販促の需要増加、オンライン広告やソリューションサービスの受注増加により、増収となった。第3四半期に発生した一過性のソフトウエア償却費や人材関連費などが増加したが、増収により吸収して大きく増益した。

グローバル事業は、売上高が同10.5%減の39億円、営業利益が2億900万円の赤字(前期は8600万円の赤字)だった。香港店舗などが健闘したものの、中国越境ECや韓国事業の不調により減収となった。加えて、中国越境ECにおける在庫評価損もあり赤字となった。

25年6月期は、リテール事業においては国内出店を加速。これまで培ってきた販売力やデータの活用、資本業務提携したトレンダーズとのプラットフォーム連携を強化することで、マーケティング支援事業のさらなる増収増益を図る。これらの取り組みを踏まえた連結業績予想は、売上高が同14.1%増の640億円、営業利益が同23.7%増の24億円、経常利益が同39.4%増の24億円、純利益が同31.8%増の16億円を見込む。

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