エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES以下、ELC)の2024年6月期の決算は、売上高が前期比1.8%減の156億800万ドル(約2兆2787億円)、営業利益は同35.7%減の9億7000万ドル(約1416億円)、純利益は同61.2%減の3億9000万ドル(約569億円)の減収減益だった。
カテゴリー別ではスキンケアが同3%減と、中国本土のプレステージ市場が軟調なことが響いた。「エスティ ローダー(ESTEE LAUDER)」「クリニーク(CLINIQUE)」「ドクタージャルト(DR.JART+)」は売り上げを落とし、「ラ・メール(LA MER)」と「オーディナリー(THE ORDINARY)」は成長している。メイクアップは同1%減、フレグランスは同2%増、ヘアケアは同4%減だった。
同社は中国での不調は続くとみており、2024年度の売上高は前年比1~2%減少すると予測している。2025年末に退任すると発表したファブリツィオ・フリーダ(Fabrizio Freda)最高経営責任者(CEO)は、中国の消費者の購買意欲が弱いことを踏まえ、「24年度の売り上げと利益の見通しは期待外れかもしれないが、24年は戦略を見直し、地域ごとのバランスを取り収益性を改善し、市場参入とイノベーション能力を強化して、競争の激化する市場でも前進を遂げるだろう」と述べた。