ファッション
特集 日本一売れる「港区マーケット」 第4回 / 全8回

港区は一日にしてならず キーマン2人に聞く

有料会員限定記事

港区は一日にしてならず キーマン2人に聞く

港区マーケットは一日にしてならず。長年にわたって港区の街づくりをけん引してきた森ビル、メディアとして「港区」を社会現象にした「東京カレンダー」のキーマンに聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2024年9月2日号からの抜粋です)

PROFILE: 栗原弘一/森ビル常務執行役員 商業施設事業部 統括部長

栗原弘一/森ビル常務執行役員 商業施設事業部 統括部長
PROFILE: (くりはら・こういち)1959年東京都生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業後、82年に森ビル入社。これまでヴィーナスフォート、虎ノ門ヒルズ、ギンザ シックス、麻布台ヒルズなどの商業施設の企画・開発を手掛けるとともに、同社商業施設の運営を統括 PHOTO : SHUHEI SHINE

森ビルの商業部門を担当するのが常務執行役員の栗原弘一氏だ。六本木、麻布台、虎ノ門という3つのヒルズが近接する体制によって、港区の街づくりは新しい局面に入った。

六本木、麻布台、虎ノ門 ワンダフルライフの街を作る

昨年11月に開業した麻布台ヒルズには1日8万人前後が訪れる。初年度の来街者目標3000万人も超える見通しだ。都心とはいえ麻布台はショッピングエリアではない。商業施設を作ることは大きなチャレンジだったが、栗原氏は「今のところ予算はだいぶクリアしている」と胸を張る。「物販、飲食、ミュージアムなども含め、麻布台ヒルズが醸す気持ちよさがお客さまの心に刺さったのだと思う」。特に桜麻通りを中心にしたラグジュアリーゾーンがけん引する。銀座や表参道のようなトラフィック(通行量)がないからこそ、顧客一人一人をじっくり接客する。既存の繁華街とは異なるコンセプトを打ち出し、顧客とのエンゲージメントを高めた。

港区の中心部にアークヒルズ、六本木ヒルズ、麻布台ヒルズ、虎ノ門ヒルズなどヒルズが連鎖するようになった。それぞれオフィス、商業、住宅、ホテル、ミュージアムやコンサートホール、広場などで構成する。商業を統括する栗原氏だが「商業地を作ろうという発想はあまりない」と話す。「住む、働く、遊ぶ、憩う、学ぶ、そんな街の機能を複合させることの方が肝心だ。私はワンダフルライフと呼んでいるが、豊かな都市生活の実現こそ森ビルの仕事。質の高い街を作れば、自然に人や企業が集まり、商業も賑わう」。

この続きを読むには…
残り1764⽂字, 画像4枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

東京デザイナーは”らしさ”を超越する

「WWDJAPAN」9月16日号は、2025年春夏の「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」をはじめ、東京デザイナーたちの最新コレクションを特集します。9月2日から7日にわたって開催した「東京コレクション」では、フィジカル発表とデジタル発表を含めて、全33のブランドが参加しました。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。